和風展4作目「憑いていきたい」投稿

DAZ StudioMarvelous Designer

3作品作り上げたら今年は万々歳だなと思っていたのだけれど、投稿期間がのびて週末もフルに使えることになったので、欲を出してもう一個やっちゃおっかなと。
コロナの緊急事態宣言が発動するちょっと前に、映画館で「ある町の高い煙突」をみた。
新田次郎が描いた、日立の大煙突と桜並木にまつわる小説を映像化したものだ。
明治時代の洋装と和装が混ざったファッションもなんかお洒落で良いなと。

基本、立襟のシャツの上に着物をはおる感じ。袴に下駄、ハンチングやキャスケットなど。ある程度裕福ならブーツもあったようだが。

で、手持ちのアイテムを漁りまくってたら立襟のシャツは見つかったのだが、dforce仕様のためゆったりと袖などが作られており、重ね着するにはかなりのやっかいものだった。

そもそも、着物や特に袴を作るのはしんどかったので、Hisayanさんの昔M4やV4に作られたPoserのDC用衣装を拝借して、当然まったくサイズが合わないのでBlenderに持ち込んで手動調整。

Blenderが使えるようになるだけでも、自由に衣装をコンバートできるというのはかなり幅が広がる。
今回は書生さんという設定で、居候の学生なので、まだ若くかわいらしいキャラを作ってみた。
あどけなさの残る感じにしようとしたら、なんだか女の子っぽくなってしまったな。。。

後はこれをまたdforce化してウェイトマップ分けて、シュミレーションすればさくっと。。。。
と、思ってポーズづけまで完了してアニメーションでフィットさせようとしたのだが

単に着物だけまずシュミレーションしようとしてもなんかうまくいかない。
自己衝突はブラウス、着物とも切っているのだが、ちょっと進んだところで爆発する。
ボタンが邪魔なのかな?とブラウスのボタンをほぼ取っ払ってもやはり爆発。

と、続けていたら、今度はシュミレーション開始と同時に何故か襟以外の着物が消える現象が発生。
透明度やフェイスグループなども見たが正常に表示されてるし、メモリの具合かなと再起動も何回かしてみたが変わりなし。

こりゃ埒が明かないと、Marvelous Designerに衣装としてとりこんでシュミレーションしようとしたが、パターンも引き継ごうとするとエラーが表示され、なぜか 背中のパターンがすっぽり抜ける。

UVがマッチしないから他のソフトで直せよ!みたいなエラーメッセージなので、Blenderで取り込んで、UVが正常に開けたのを確認して、また吐き出したものをMarvelous Designerに取り込んだが、やはり背中抜け。
Marvelous Designerが三角メッシュのせいかと思い、Blenderで三角メッシュに変換したものを取り込んでも結果は同じ。

しょうがないのでパターン無しで取り込むと、衣装自体は形になってるが、シュミレーション時に襟が外れて歪んでいってしまうのだが、パターンがないので修正ができない(--;)

まさかのどはまりで、丸々二日間これで延々と試行錯誤を繰り返し、締め切りの日曜日を迎えたw
さすがに見切りをつけて、着物は自作することにした。もっと早めに決断すべきだったな。。。。
だってhisayanさんの方が仕事が丁寧で、下着の重ねとか腰付近の処理とかきれいだったんだもん。

とりあえず切り離して縫い合わせても平坦になってしまう部分は、襟や袖などの厚みを変えることでなんとか。
てか、今までエクスポート時に丸ごと厚みづけできるのは知っていたが、パーツごとにシュミレーション段階でできることを今回初めて知ったw

下の袴と帯はhisayanさんのV4剣士をお借りして、これもMarvelous Designerの方に取り込んでポーズに合わせてシュミレーションした。
やはりUV関係がおかしくてパターンごとではないが、シュミレーションした着物をフリーズして、そこにタックで止めてずり落ちを防ぐ。
Marvelous Designer9でこの悩まされるずり落ち対策の位置止めができるようになったらしいので、アップデートする価値はありそうだな。。。

さらにこれをBlenderに取り込んで、袴脇の処理の甘さや腰回りの歪みなどを修正し、ポーズをつけたキャラにオブジェクトとして取り込む。

この時点で締め切りまで残り10時間。
ここからは時間との戦いだ!。。。半日でなんとかできたことなら2日間無駄な時間を返せ(--;)

これでメインの人間は完成して、後はシチュエーションもHalさんの神社を背景にすることは決まっていたので、ささっと読み込んでライティングとカメラの調整。
夕方か早朝あたりを考えてHDRIベースにいろいろ試してみる。

元々夕方~夜の絵作りが多い傾向にあるので、朝方っぽいのも良いなと。
背景も森の中とか竹藪の中の方が神秘的になりそうだぞ。

神社と言えば、やはりお稲荷様が背後からこっそり登場したい!
と、いうことで、AMさんのArctic Foxという白狐におでましいただいた。
ただし、LAMHはついてるもののdforce Hairではないため、強制的にLAMH 2 Iray Catalyzerでのレンダリングとなった。

テストレンダを繰り返すごとに、どんどん処理速度が落ちてレンダリング時間も長くなる。
本来レンダリングのたびに再起動してキャッシュ削除すべきなんだろうが、LAMHを使用した場合、過去の経験上、セーブしたファイルが開かなくなり壊れる可能性が非常に高かったので、一度始めたらそのまま続けないと怖いのだ。

基本的に最終決定したカメラアングルでライティングや色味を変えて気に入るものができるまでレンダリングを繰り返すのだが、うっかり多分アクティブ画面でも触ってしまったらしく、角度が変わってた(@@)
そろそろPhotoshopで取りまとめて最終調整しないといけない23:30過ぎ。
あと1回もレンダできるか微妙な時間。だがまだ納得できる1枚ものはない。

とりあえずレイヤーを重ねてどうしようか見ていたら、なんかこのずれ感が空間の歪みを生み出して、奇妙な不安定さで次元の多重構造を表しているようでおもしろかったので、敢えてずらし方を模索しながら作り上げる方向へ転換。
23:50過ぎまで最終的に人物のみと狐のみのレンダをやって、ほぼ完成させていたレイヤーにはめこんでまた駆け込みでぎり提出。
ほんとは足元付近に渦巻く霧をいれるつもりだったが、つい時間に追われてまた忘れちゃった(--;)
でも個人的には手前の石畳の歪み具合が一番好きです。

タイトルとURLをコピーしました