自分で使う分には、ファイルをまとめたり、FBMにしたり、ライブラリの各所に登録したりとファイルの形態も結構幅広いPoserですが、そうやって作成されたものを他の人も使える形にして公開するとなるといろいろ規制がでてきます。
まず押さえておかなければならないのが、「他の人が作ったものには著作権が存在する」ということです。
人体フィギュア、服や小物、モーフなどあらゆるものにそれはついてきます。
個人の作成されたものについてはRead meや作者さんのサイトなどに記述があると思います。
自分で1からモデリングしたものに関しては以下の通りではありませんので、ここでは既存のものを利用する場合の問題点についてあげておきます。
大手販売会社のモデルを利用する場合には、以下の規約にも目を通して理解しておくことは義務でしょう。ここには購入したアイテムの他人への譲渡禁止など結構重要なことも記載されています。
DAZ
What is DAZ’s End User License Agreement (EULA)?
Content Paradise(Smith Micro)
Terms of Service
私も繰り返し何度も読んだのですが、ではどういう形のファイルが著作権に抵触するのか?という具体的なことは書いてありません。非常に頭を痛めました(ーー;)
そこで過去のさまざまなFORUMなどからひろいあげて見て行くと
直接原型が再現できてしまう。
というのが一番の問題のようです。極端な話をすると、例えばV3の頭をobjで吐き出してモデリングソフトで変形したものがあるとします。
このobjファイルをそのまま配布したら、V3のメッシュも再配布することになりますよね。
実際にV3を持っていなくてもその形状が再現できてしまうというのは大きな問題です。
この場合、自分で変形した部分、つまり元のメッシュからの移動した方向や距離などの情報部分だけを配布しなければならないのです。
で、そういった情報はどのように記述されるかというと、Poserファイルの中身は基本的にテキスト形式になっています。CR2とかpz2とか各ファイルを開いてみると記述があります。
例えばこれは自作モーフのpz2の中身ですが、dから始まる数字の羅列がずらずら続く部分があります。
これがdeltas情報と呼ばれる部分で形状に関する移動距離や位置等を記しているようです。
objファイルやcr2には他にもそのモデルの形状の生情報が詰め込まれている形になるのでそのまま配布はできません。
「RTEでエンコード」という方法で手を加えた部分だけを抜き出すようですが、私は実際この方法を試したことがないので今回は触れません。キーワードとして調べてみてください。
幅広く使われている形式としては
- INJファイル形式 :変形情報のみを追加で埋め込む形式。(REMファイルでその部分をリムーブするものとセットになることが多い)pz2など。
- PMD外部モーフファイル形式 :P6以降のモーフ情報を別保存したファイルを利用する形式。cr2などに付属。
- FC2形式 :顔部分のみのfc2というファイルを利用した顔モーフ。
などがあげられるでしょう。今回はこれらについてキャラクターモーフとして検証、実行してみました。
しかし、これらのファイルも1通りではなく、既存のモーフを利用した場合にはモーフそのものにも著作権があるということを忘れてはいけません。
マグネットやモデリングソフトなどで自分でモーフそのものを作成した場合と、DAZで販売されているモーフキットを利用して変形されたものではまた取り扱いが変わってくるというわけです。
ややこしいですがこのへん重要になるので押さえておきましょう。
このへんが私が理解できた範囲です。間違いがあったら突っ込み御願いします。
要するにそのファイル単体で、ベースとなった形状が再現できてしまうものはだめということですね。
以降実際に配布可能な形式のキャラクターモーフファイルを作成して行く例を紹介していきたいと思います。