基本的なこと
おおまかに言うとポリゴンメッシュを変形させて、表情をつけたり別の顔や体つきにするカスタムジオメトリのことで、ファイルには元のジオメトリからの頂点移動の軌跡が記述されています。
このあらかじめ指定された変形に対しての移動させる値を、手軽に調整できるようにしたものが「パラメータダイヤル」としてPoser上に表示されます。
ダイヤルを動かしたり、数値を直接入力することができます。
ベースとなる形状変更の基準値が「1」ですが、1以上の数値(破綻を招くこともありますが)、また逆作用でその数値以下の「-」などを指定することもできます。
(可動範囲を指定することもできます)
Poser上では「モーフキット」と呼ばれるダイヤル化されたセットを使用する以外にも、「モーフパテ」や「マグネット」を使って変形させる方法があります。
obj形式などでパーツを外部のモデリングソフトに書き出して、直接メッシュをいじったものを以下の様にモーフターゲットとして読み込んで、カスタムモーフにする場合もあります。
この時、元になるパーツのジオメトリと、頂点の数や順番が同じでなくてはならないという決まり事があります。
つまり、あくまでも頂点を移動させるだけで、スムージングをかけて分割したり、余計なものを付け足したりしてはならないということです。
PMDファイルについて
Poser 6以降、デフォルト設定のままでモーフを適用したものを保存すると「pmd」という形式のファイルが作成されるようになりました。
これはバイナリ形式でモーフターゲット情報をCR2と分けて保存したもので、ファイルの軽量化の為にとられた措置のようです。
環境設定>その他 で「モーフの対象に外部バイナリを使用」にチェックがはいっている場合にPMDが作成されます。
配布アイテムを作るときや、他のソフトとファイルをやりとりする時など(不具合が生じる場合もあるので)、1つのファイルにまとめたい時にははずしておきましょう。
FBM
Full Body Morph。パーツごとの個別モーフの集合体で、ひとつのダイアルでいっぺんに変形動作させることができます。
カスタムで個別に変形したモーフをとりまとめる場合には、各パーツのモーフ変形後、フィギュアメニューより「フルボディモーフ作成」で作成できます。
新しいパラメータができたら、適用したモーフすべてを0に戻してからそのダイヤルを1にすれば、全て反映されるでしょう。
ただし、移動情報が累積されるため、ここからさらに変形させていくとそれ以前の変形も内包されてしまうので注意してください。
DAZ販売のモーフキットによくついてくる「ボディ」を選んだ時にでてくる「Young」「Muscular」」「Heavy」など全身のイメージを変えるFBMというモーフも同じ原理になります。
参考:CR2の中身
PBM
部分的に変形させるパーツごとの個別モーフで、特定のパーツごとに微調整するときなどに使用します。
オリジナルモーフを仕込みたい場合などは、空きチャンネルを利用してカスタムモーフのチャンネルを作成することもできます。
連番になっていて、DAZフィギュアでは、もともと固有の名前が仕込んであるものもあるのでかぶらないように注意しましょう。(下記JCM参照)
JCM
関節の動きに連動させるモーフで、肩の上げ下げ部分等に使用されることが多いです。
FBMの「valueOpDeltaAdd」の定義部分に、モーフの代わりに回転やひねりを記述したもので、基本的には操作上でいじることはあまりないかもしれません。私にとってもまだ謎が多いところです。
ERC
さらに謎が多く、私には理解しきれていないのですが。。。
JCMを発展させて、体型変化に合わせて服も変形させるように仕組んだものらしいのですが、フィギュア番号と連動するため、シーンへの読み込み順序やフィギュアの呼び出し回数などに左右されるというような、やや不安定な要素を含むということです。
詳しくは「trashcan」さんblogの「JCMとERC再び」に説明があります。
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CR2
これらの情報を含め、フィギュアに関わる包括的な情報を記述したテキストファイル。
詳しい内容についてはかなり長くなるので、「CR2ファイルを読む」で検証していきたいと思います。