レ・ミゼラブル(2012)

初めて「レ・ミゼラブル」を見たのは小学校の低学年ぐらいで(昼間のTV放映でやってた)、おそらく1957年製作のジャン・ギャバン主演の作品だったと思う。
ま〜〜子供ながらにこの世の不条理に怒りと絶望を感じ、ひとりで号泣したことが強く印象に残ってます。
その後図書館で本も借りて読んでまた号泣。

他にも「あゝ無情」「少女コゼット」「ジャン・バルジャン」などいろいろな題名で見た覚えが。。。。

そういえば最近またリメイク作品出たんだっけな。しかもいくつもの賞をかっさらって結構話題になってたはず。。。。
という感覚でDVDを購入したので、いざ見たらもろミュージカルだったのでちょっとびっくりした。

映画『レ・ミゼラブル』予告編

とはいえ、これはこれで良かった。

やはり昔に比べたら比較にならないほど映像は綺麗だし、迫力もある。

最初はこの映像に普通のセリフなしで全編ミュージカルってどうなのよ?と思ったが、意外と歌でセリフ以上に感情が表現されてるところもあって、力強さやせつなさが伝わってきた。

特に 最初の強制労働の場面や街の群衆や革命軍の合唱などは圧巻で、あの雰囲気の盛り上がりはミュージカルならではのもの。

独唱も概ね悪くはないのだが、、、、ジャン・バルジャンが改心するまでのくだりなどはかなり感情表現豊かで引き込まれた、、、パートが結構長い割にほぼ顔のクローズアップが延々と続くのパターン繰り返しで、ちょっと間延びするところはある。歌う表情で感情の動きを捉えたいのはわかるんだけど。

配役については特に違和感はなかったので、おさまりが良かったんだと思う。
個人的にはヘレナ・ボナム=カーターがやはりああいう小憎たらしい役ってはまるなと(笑)
サシャ・バロン・コーエンと組んでまさにアリス・イン・ワンダーランドだよ。。。。アン・ハサウェイを苦しめる役柄まで。ね。(^^;)

全体的な印象としては「なんだか完成度が高い作品だな」
と高評価なんですよ。映像は綺麗だし、音楽も良いし、まとまっていてバランスがいい。

だけどあんま泣けない。

そう、なんか綺麗にまとまりすぎちゃってる感じがする。
昔見た(読んだ)方が、もっと泥臭く人間的で、ジャン・バルジャンとコゼットの関係ももっと微妙な感情が流れていた気がする。絶望感ももっと深かったような。。。

明日食べるものさえ手に入らず、仕事もなく、不満と不安にまみれた社会の底辺の中で生きる人々の、したたかさやたくましさや必死さや悲しさなど、どろどろしたものが渦巻くのが醍醐味とも言えるところなので、そのへんは何か物足りない。

ジャヴェール警部もなんだか途中から銭形のとっつぁんみたいに見えてきたが、彼の頑ななまでに歪んだような正義感も不幸な生い立ちからきてるはずなんだよねえ。

とはいえセリフを全部歌にする時点でどうしても時間は大幅にとられるので、全てを描ききれない面もあるんだろうね。

レ・ミゼラブル [DVD]

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