1968年の特撮、、時代劇(#゚Д゚)
大映もこんなの作ってたんだね(笑)生まれる前の作品だ。
今見ると、いかにも室内セットな背景と、動けない怪物、自分から寄っていって怪獣の腕を掴んで自分に巻きつけてもがく等なかなか笑えてしまうのであるが。
時代劇ベースなので、いかにも極悪なお奉行や、甘い汁に群がる商人など安心の王道設定。
さらにとんでもなく頭の悪そうなバカ息子も。
貧しくとも元気に慎ましく暮らす貧乏長屋の住民達。
そこへ突然長屋取り壊しと立ち退きを強要してきた。
悪奉行と結託して、豪商・但馬屋が田舎の祠を取り壊してその土地を岡場所などにして金儲けしようという悪巧みであった。
取り巻き含む悪人共が奉行を招いての宴会で、趣向として百物語をはじめる。
今回は1人の噺家を呼んで講談風に語らせたらしい。(林家彦六さんは生粋の落語家)
妖怪の屏風と、ドラマ風に仕立てられた物の怪話が見どころ。
おいてけ堀とろくろ首
昭和のお化け屋敷ワァ───ヽ(゚∀゚)ノ───イ
で、百物語というのは、本来語り終えたら憑き物落としの儀式というのをやらないといけないらしい。
100本目の蝋燭が消えた時に怪異が起こるというのは知っていたが、それを避けるための手段もあったんだね。
しかし驕り高ぶった悪人共はそんな迷信を笑い飛ばしてお開きとしてしまった。
それから怪異が色々起こる。
から傘、ぬっぺらぼう、大首、鬼、
終盤は妖怪大乱舞で、油すましやぬらりひょん?や犬神や1つ目小僧、その他ほぼ怪獣のようなわけわからんのまでまじって側転やバック転などアクションも。
いやあそういうのがみたかったから!!
多分大多数の人が浪人の安太郎さんの本当の身分に予想がついてたと思うが、若い頃の藤巻潤さん、いい男だねぇ。
着ぐるみや糸で吊るしてた、CG合成などなかった手作り時代。
でも、1番最後の闇夜に棺桶担いで踊り練り歩く百鬼夜行は、フィルムの多重合成なんだろうが、予想外に幻想的でよかった!
あのくらい引いてると、着ぐるみや作り物感の荒が目立たなくなるので、フェードインフェードアウトの透かしもまたこれ美しい残像効果となってずっと見ていたいような。
バカ息子が襖に書いたカラカサお化けたちも味があって生き生きとしてうまかった。
実写でないアニメーションをあそこで使ってくるとは。
今の技術から見たら何とも素朴でリアルさはないけど、いろいろな工夫が凝らされていてなかなか面白かったです。
妖怪大好きさんにははずせない1作品。