マヤ時代の密林で、半裸で原始的な狩猟生活をおくっている部族がいた。
ある日狩りの最中に、似たような格好をした部族が潜むようにやってきた。
海側の部族らしく魚を携えてきたが、たくさんの民が怪我を負って怯えた表情をしていた。。。
平穏な森の生活が、突如現れた侵略者によって踏みにじられ、村は阿鼻叫喚と化す。
戦争とも言えない一方的な暴力と殺戮と陵辱。
焼け出された村に残されたのは、労働力にもならぬ幼い子供たちのみ。
しかも連行する敵の付き人は、血も涙もない、極悪非道で苦しむ人間をいたぶるのが何よりも楽しみというような救いようのないクズときたもんだ(´༎ຶ༎ຶ)
生と死と、狂気と、争いと、憎しみと、諦めと、大地と、自然と、信仰と予言と誇りと無知と野蛮と文明と、、、
とにかく本能的な人間臭さがむせ返るほどに溢れ帰った混沌。
どんな時代もどんな地域も、結局に人間とは野蛮で傲慢な生き物なのだろうか。
人間はどこまで残虐になれるのか。
想像以上にエグいし、なんというかものすごい映画だな(((((=0д0)))
原始的なんだが、全体的に非常に自然で、作りこんだわざとらしさがあまりないので、リアルに臨場感がある。
内容的には連行されている最中とひたすら生き抜くための逃走劇がほとんどなのだが、カーチェイスや脱獄などとはまたかなり毛色の違う野性味あふれるスリル。
字幕で見たのだが、元のセリフがマヤ語という徹底ぶりなので当然聞き取りはできないが、雰囲気を味わうためにも吹き替えではなく字幕をおすすめする。
R指定で、俳優たちも全然知らないし、いろいろ物議も醸し出したところもあったようだが、ストーリーとかセリフとかより映像で魅せる、「人間」と「根源的な恐怖」を描き出したずっしり重い映画でした。
見終わってから調べてメル・ギブソンが監督、脚本、製作であることを知ったのだが、俳優として出演した映画よりも彼が作る映画の方が好きだな。