第二次世界大戦中に、解読不可能と言われていたドイツのエニグマ暗号を、天才的な数学者が解読する話。。。。という説明に、もっとミステリーっぽいものを想像していたがだいぶ違った。
どちらかというとAppleのスティーブ・ジョブズやFacebookのマーク・ザッカーバーグを彷彿させる人物を描いたヒューマンドラマ的な感じ。
かなり、、どうしようもなく偏屈で人と接することがど下手で無駄に敵を増やしていくような強烈な個性の主人公。
天才、カリスマと言われるような人はなぜかこういうタイプですよね(^^;)
アラン・チューリングさんは実在の人物で、元々その伝記がベースになってます。
実際に闇に葬り去られていた極秘の歴史。
根本的な話の筋は非常に興味深くおもしろいと思う。
実際にさまざまな賞にノミネートされたり受賞したりもしてるようだ。
ただ、話の盛り上がりやドラマティックな展開というようなものはあまりなく、結構淡々としているので人によっては途中で飽きるかもしれない。
現代と、過去の子供時代との思い出が交錯する形式で、最初はなぜそんな挿話を入れるのだろうと思っていたが、彼が同性愛に目覚めたことにつながっていくわけですな。
あまりにも変人であるがゆえに理解してくれる人は少なかったのだろう。
そして未消化のまま永遠に失ってしまったが故に、行き場のない思いは面影を求めるようにそちらの方へ。。。
それが真実かはわからないし同性愛自体を否定する気もないが、もし彼のことをよく理解して近づいてきたのが「彼女」であったならば違う人生だったかもしれないね。
数学者の話というので、もっとアナログに計算を積み重ねていく様子かと思っていたらスーパーコンピューター開発の祖とでもいう流れだったのは意外だった。
しかし、知られていないところで活躍してその時代を変えていった人物はきっとまだたくさんいるんだろうね。