許されざる者

Historical

1992年に公開されたクリント・イーストウッド監督の西部劇映画『許されざる者』の日本を舞台としたリメイク。
オリジナル設定と同年代に時期を合わせた幕末~明治時代初期の北海道(開拓中の蝦夷地)となっている。

やはり連続で見ればよかった。オリジナルの設定や配役をすっかり忘れていて、「あ、ここの場面は多分あれだな」というのがぼんやり。まあ、これだけで一つの作品として気にせず見てもよいのだけれど。

許されざるもの(1993)
2013年にリメイク版として渡辺謙主演のものが公開されたが、こちらはその前のクリント・イーストウッド監督・主演のもの。 ...

追うもの達と追われる男。
真っ白な雪の中に倒れた馬の映像が美しい。

時は流れていくが、謙さん以外にも私好みの渋い良い俳優をたくさん使ってるなぁ(°д°)
渡辺謙(クリント・イーストウッドのマニー),柄本明(モーガン・フリーマンのネッド),柳楽優弥(ジェームズ・ウールヴェットのキッド),忽那汐里,小池栄子,近藤芳正,國村隼,滝藤賢一,佐藤浩市(ジーン・ハックマンのリトル・ビル)…..なかなか錚々たる面々だ。

旧幕府時代に人斬りを生業としており、そのために追われていたものらしい。
そこでも多くの新政府軍の追っ手を殺したが、その後はひとけのない荒野で静かに農業をやりながら暮らしていた。

当時の北海道には開拓民、行く当てのなくなった侍崩れなどいろいろ流れ者もいた。
人が集まれば遊郭もできる。
ある日、客が遊女の顔を切り刻むという悲惨な事件が起きた。
警察と遊郭の親父との合意で、裁判につき出す代わりに牛馬の補填で手を打つという仕打ちに、仲間の遊女達は憤慨して、賞金首にかけた。

二度と殺しに手を染めたくない思いであったが、あまりの不作に子供たちの食い物さえなくなり、覚悟を決めて昔の道へ。

基本路線はほぼオリジナル通り。
なんだけど、西部劇と時代劇ではやはり結構雰囲気が変わるね。
オリジナルではカウボーイの荒野ということもあってかどこかドライな印象もあったが、これが日本の蝦夷地で雪深い中でさらに女郎たちの必死の表情とも相まってじっとり湿っぽく感じる。

ただ気になったのが、アイヌの描写がなんか杜撰じゃない?
なんとなくそれっぽいこと言ったり、それっぽい衣装にしてみたというだけで、なんか胡散臭さを感じる。
ゴールデンカムイ読んだから、なんとなく比較して浅さが目につくというか。

全体的に声のトーンが低いので、周囲がかなり静かにならないと聞き取りずらいのが難。
やはり映画館仕様なのだろう。

佐藤さんの悪役ぶりがこれまた板についてる。

もちろんクリント・イーストウッドのオリジナルも人間臭さが出ていてよかったが、やはりこちらの方が日本人的にはしっくりぐっとはまる気はする。

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