ぶっちゃけ誰一人救われることのない、人間の心に巣食う真っ黒な闇と狂気の話。
拘束されて何も出来ないまま、目の前で大事な家族が殺されていく様子を見せつけられて放置されるという悪趣味この上ない快楽殺人者。
個人的な恨みやターゲットとなった理由もわからない、一見なんの共通点も見いだせない被害者たち。
結局連続殺人犯は逃げ仰せて時効を迎えてしまう。
刻一刻と迫る時効への焦り。。。このあたりは「64」を彷彿とさせる。
とんでもなく自己顕示欲の強い、胸糞悪いサイコ野郎が出てきたと思ったら、どんでん返しに次ぐどんでん返し。
被害者家族のトラウマと消せない憎しみを絡めながら目を離せない展開。
口では本当に反省してるといいながらも、あざ笑うかのような行為を重ねる意味は?
そして、どう考えてもおかしいのが大衆心理というやつ。
人は、自分と直接関係のない他人の不幸にはそこまで鈍感になれるものか。
そう、犯人以上に怖かったのは、煽り立てるようなメディアや踊らされてお祭り騒ぎに乗っかっちゃう無神経な人間たち。
予想以上に面白かったです。