同名で津波関連の映画もあるようだが、こちらはあるドイツの学校で授業の一環として様々な政治形態ごとにセミナーを行ったその影響を描く作品。
そのうち「独裁制」のクラスに入った生徒たちが体感していくものとは。。。
もともとはアメリカで実際にあった話を描いたノンフィクション小説がベースになっているらしいが、舞台をドイツにしたことで、より独裁制という言葉が重くとらえられる。
過去に「ナチス」という世界的に忘れられない体制を生み出してしまったドイツ。
果たして現代社会でもファシズムは起こりうるのか?
あくまであれが戦時中の異常な状態であると認識している若者たちは、その問いかけに対して笑って否定します。
自分たちの自覚があれば再び繰り返されるはずはないだろうと。
授業はわずか一週間。実質月~金の1日あたり短時間で何がわかるというのだろう。
。。。恐ろしいほどわかることになる(--;)
人間って簡単に洗脳されちゃうもんなんだ。
ゲーム感覚で楽しんで、最初は呼び名とか制服ではないがおそろいの
似たようなファッションなどをしているうちに、仲間同士の連帯感というか共有感情がうまれてくる。
それは共犯とも言い換えられる性質のもので、同じ目的意識を持ち同じことをする仲間のすることは正しい。というような妙な論理が芽生えてきてエスカレートしていく。
もちろん個々の性格によってもその一体感は異なり、違和感を感じる人もいるはずだが、集団行動という波がそれらの少数を押しつぶしてしまう。
見ていてやりすぎだ。おかしい。日本ならそうはならない。という人もいるだろう。
確かに軍事行動にうるさい気質はあるが、じゃあ「いじめ」は?
集団心理で従うもの、恨みもないのにのっかちゃうもの、ふざけて遊び感覚で仲間に加わるもの。。。やってることは対して変わらない気がする。
煽る人がいれば乗っかる人もいる。気づかないうちに集団の渦に巻き込まれて、善悪の判断さえつかなくなる人間の恐ろしさ。
ぶっちゃけ流れや内容はかなり地味でおもしろかった~~~~!という作品でもないのだけれど、何気に深い。