宮城:峩々温泉

! 温泉02 東北国内宮城県

平日休みがとれたと言えば温泉!てなわけで、また日本秘湯の会から選んで行って来ました「峩々温泉」

ナトリウム・カルシウム・炭酸水素塩・硫酸塩泉
無色透明、無臭。

飲泉ありで味は比較的くせが少なくやや渋みを感じる。特に胃腸に効能があるらしい。

以前温泉通の親戚のおじちゃんが、「あそこはいいぞ」と言っていたのでずっと気になってはいたのですが、ここがまた大人気で全然予約がとれなかった。
今回たまたま連休直後のせいか日曜の夜に空きが2つだけあったので即手配。

峩々温泉は蔵王の下方にひっそりと立つ、周囲にほんとに何もない山奥の一軒宿。
一番近くの建物でも1kmぐらい先にぽつんとそば屋があるぐらいで、当然コンビニなどもない。
冬季は青根と結ぶ道も閉鎖されてしまうので、蔵王へ向かう主要道をはずれてからは、まさに峩々温泉専用道となる。

予約確認の電話をした時に
「車でおいでですか?四駆ですか?スタッドレスタイヤですか?」
とかなり絞られた質問だったのでちょっと笑ってしまったのだが。。。なるほど。

一応四駆だが、実はまだタイヤを替えてなくてチェーンを持っていったのだが、峩々温泉へ続く道は雪が積もって凍っており、幅も場所によっては狭めで傾斜も結構あった。
冬に訪れる方はご用心である。

て、行く前に口コミチェックをしてたら近年大改装がおこなわれたようで
「昔の方がよかった。情緒がなくなった」
「旧館のお風呂の方が風情があった」
「きれいにすればいいってもんじゃない」
などという声も結構あって、調べたら日本秘湯の会のHPのみ旧館宿泊のプランがあった。ちなみに宿の公式HPには旧館はプランがない。

基本的に現在旧館は日帰り客専用に開放しているようだ。(日帰りは本館のお風呂は利用できない)
しかしそっちの方がお値段も安いし評判もよかったのでそのプランをネット予約する。

実はかなり早めについてしまったので、お昼をどうしようということになった。
日帰り専用もあるくらいだから当然食堂もあるはず。どうせなら時間までその場でのんびりしようということになり直接行ったのだが。。
「すいません、食事はできません」

がび〜〜〜ん!
今の時期、紅葉も終わりでスキーには早いという中途半端なためか日帰り湯も少ないらしい。そのため食材もないとか(^^;)

途中でチェーンまでつけて来たのに、すごすごと本道へ戻って食事ができるとこを探す。こういう時山奥の一軒宿というのは不便である。
再び戻ってきてチェックインをすると。。。あれ?こっちの建物って。。。
たまたま空きがあったのか、それとも旧館プランは廃止されてたのか新しい本館の部屋に案内される。

ちょっと意図してたのと狂ってしまったが、新しいほうがいいに違いないという宿の気持ちを思えば不満を言うとこではないのかなと思い素直に従う。

立て替えられたという本館は、木をふんだんに使った、温泉宿というよりロッジ風な建物となっている。(暖炉もあり)

館内図でも一番狭い部屋だったが、やたらひょろひょろ細長くてうなぎの寝床みたいな部屋だった。

まぁ2人だからスペース的に問題はないが、左右の壁がせまって入室した時に圧迫感を覚える。横幅がなくて突き当たりに窓があるのみだからだろう。

それを覗けば冷蔵庫にはポットで岩清水が置いてあるし、浴衣、バスタオル、タオル、歯ブラシ、シャワーキャップ、ひげそりと必要なアメニティはあるので良し。(シャンプーやボディソープは風呂にあり)

さっそくお風呂チェックへ。一番乗りのためお風呂独り占めが醍醐味である。
横長な建物のため風呂までは少々歩く。

ここは源泉が57℃ほどあり、「熱湯(あつゆ)」と「温湯(ぬるゆ)」とがある。
本館温湯。いわゆる普通につかる浴槽である。別に名前どおりにぬるいわけではない。

温湯が温度調整された一般的につかる湯船であるが、ここの特徴的なところは向かい側にあるもうひとつの「熱湯」にある。

もともと湯治湯として存在したのだが、昔は温度調整の技術がなかったために源泉では熱すぎてつかることができなかった。
そのため、患部に汲んだお湯を「かける」という浴法があり、今でもそれが残っているそうな。

熱湯のへりには木枕と竹筒の小さなコップがある。
木枕を当てて寝っころがり、竹筒で汲んでおなかまわりなどに「の」の字を描くようにかけるのを数十回繰り返す。

最初は当然かけたところだけやたら熱く感じるが、繰り返すうち全身がぽかぽかしてくるのだ。
内風呂についてるドアからから外に出ると、男女別の露天風呂がある。ちょっとコケがついてぬめぬめしていた。

そこから石段があり、下るとそこで男女別だったのががつながって、混浴の岩風呂がある。
川べりで景色はいいが、お湯は透明だし、風呂自体も小さいのでわざわざ誰か来ないかとはらはらしながら入っていることもないと早々に引き上げた。

つまるところ内風呂が一番清潔だしお風呂も楽しめるし落ち着いていいという結論に達する。w

日曜とはいえ宿泊客は多く、夜には人数がだいぶ増えていた。
そこで旧館のほうへいってみようとしたが、通路からつながっているはずが、本館からの扉は開いていたが旧館へ入るところが鍵がしまっていた(−−;)

しかたなくまた本館の風呂へいくとおばちゃんが声を張り上げて朗々と謡曲のようなものをうなっていた。
毎度のごとく話につかまる。
夕飯は本館内にある食堂にて。基本的に工夫を凝らした創作料理だ。

この後、ごはんといも煮汁がでたので「これで終わりかな」と思ったら、その後に大きなソーセージ焼きと魚料理がでてちょっと面食らったw
ここは「ベルツ」というソーセージやハムのレストランを遠刈田温泉 に所有しており、金賞受賞したり南極観測隊に提供していることで有名だ。

食後は入り口脇のバー兼談話室みたいなところでデザートがでる。今回は「蔵王ホワイトドリンク」のアイスだった。
さて、口コミで根強い人気だった旧館のお風呂がやはり気になる。夜間は貸切風呂となるのだが、特に予約とかではなく行って空いてたら勝手に札を下げて入っていいらしい。

聞いたところ自分たちの部屋のもう一階上からなら通路が通じてるというので、静まり返った10時30分ごろこそこそっと行ってみた。
ちなみにあちらの館は宿泊客もいないので電気も消されてて暗くしずかでちょっと恐い。夜の学校のようだ。

階段の電気も自分でつけながらそろりそろりと歩く。階段のつきあたりに大きな鏡は夜不気味だからやめてけれ。
男女別の内風呂があって、これが貸切らしいが女性内風呂しか使用できないようになっていた。
誰もきそうにもないのでさっそく裸になって入ってみる。小型版ヒノキ風呂といった感じか。

「あっつぅぅぅぅぅ!」

まるで熱湯そのものであるw。人が少ないから温度調整もしていないのだろうか?とてもじゃないがつかれる温度ではなかったのでまたすごすごと服を着る。
つきあたりに露天があって、ちょうちんが目印と張り紙があった。確かにちょうちんが点灯していたのでそこから出てみると。。

真っ暗。

どうもうねうねと小道が続いてるようなのだがまったく明かりはなく、風呂も真っ暗の様子だったので、すごすご戻って本館の内風呂へ。
結局宿泊中に旧館のお風呂へつかることはできませんでした。ショボン

朝食は和食と洋食で選べるのだが、ここの売りが直営のハム、ソーセージ加工レストラン「ベルツ」でもあるので、洋食のほうがいいだろうと思った。

以上。
確かにベーコンは入っていたけどちょっと寂しかった。和食の方が良かったような気がする。

夜と同じく談話室にて朝は水出しコーヒーがふるまわれる。
まぁ食事はおいしいし、部屋も暖かいし、サービスにかけてはきめ細やかな配慮だし、本館のお風呂もよかったけれど、、、、
個人的にはやはり想像してたものとは違うかなぁという印象を受けました。もっと鄙びた雰囲気の方が好きですね。

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