震災から2日後の仙台

東日本大震災

今朝方まで、揺れは結構頻繁に続いて頭の中もぐらぐらしていたのだが、情報が入ってくるにつれてかなり自分の置かれている立場が幸運であったことに気づく。
そもそもこうしてネットにつなげる状況の人が、宮城のなかでもどれだけいることか。。

仙台市と一口に言ってもかなり広く、実は東京のように多数の区が含まれて、駅もいくつもあります。

本日は青空も広がり、久しぶりに暖かい陽気。

日当りのよいベンチでは、暖かな日差しを楽しむ人々。

崩れていない中心部は、まるで以前と同じ普通の日にさえ見える。

静まり返った建物群とやけに渋滞した道路を除けば。。。

昨日より開いたお店が増えて来た。

一番大きなことは、駅近くの大手スーパーが開いたことなんだろうが、情報を得ていった時には長蛇どころではない果てしない列。並ぼうとひたすら列の最後を探してすすんだが、どうみても入店までに数時間待ち。こりゃ入る頃にはいったいどれだけのものが残っていることやら(;;)

先日コンビニで多少入手したものもあるので、あきらめて他のところを覗きにいってみる。

メインの駅前から続くアーケードの中では、大手のドラッグストアがいくつも開いていた。

こちらも当然長蛇の列だが、まだ数十分~1時間ぐらいで入れそうだ。食料以外にもトイレットペーパーやティッシュ、カイロ、その他日用品もかなり不足しているようで、主要な物はやはり売り切れになっていた。

まだ仙台暮らしになれていないので、通ったことのない道もたくさんある。

そのまま裏の方をたどってうろついてみると、信号の向こうに人の列を発見。見たら鶏肉卸しの小売りをやってるようだ。

とりあえずまだ列も短めだったので急いで並ぶ。小さなお肉屋さんにどれだけ在庫があるのかは不安だったが、どうも倉庫から冷凍品もすべて出して来たようで、ダンボールを次々運び入れて来る様がたのもしい。
自分の前に買ってる人の注文に耳をすましていると、ショーウィンドゥに並んでいないものを言ってる人がいる!ちゃっかり覚えておいて注文真似してみる(笑

電気の供給が不安定な中、生肉はやはりちょっと不安ですぐ調理できる分しか買えないが、スモーク肉やソーセージなど薫製品もあったのは助かった。エネルギーの源となる肉があるだけでもありがたい。

そのすぐ脇では、何やら歩道に椅子が出て、周囲でくつろいでる人々がいた。

よく見てみたら、元々バーらしいところが店内を休憩所として開放しており、溢れる人々にも無料で暖かい飲み物をふるまっていた。
お金を払おうとしてる人もいたが、店員さんが笑顔で丁寧に断っており、、なんか感動して涙がでそうになったよ。

さらに裏の方を探索していると、飲食店でも一部限定メニューで開店してるところがあり、カレーの香りが漂ってたり、チャーハンの張り紙の前に並んでいる人がいたり、まだ探さないとわからないほどだけど少しずつ地域でもがんばって復興の兆しが。

さらに先日あいてなかったコンビニが開いてたのでふらりと入ってみる。

こんな店内みたことないというほど棚は真っ白な腹をさらしている状態。食べ物などはほんとちょっとしたお菓子でさえも見当たらず、飲み物の棚もまっさら。日用品もほぼない。そんな状況でもやはり何か役に立つ物はないかと人々は必死の目線をさまよわせる。

先日よりコンビニを見て来て最後に売れ残る物がよくわかってきた。
お酒、化粧品類、そして飲み物では缶コーヒー。あとガム。タバコや雑誌などは普段通りぐらいの売れ行きなんだろう。

幸運だったのは、おそらく限定でそれしかなかったであろう肉まんあんまん類を、ちょうどそのタイミングでふかしていたこと!
あと少し早くても遅くても存在してなかったであろうふかふかの存在。とてつもないごちそうに見えました(笑)

さすがに大量に買い占めるような人もおらず、みんなちょっとずつ嬉しそうに暖かな包みを抱えていました。

通常と比べたら厳しい状況。でもこの付近はかなり恵まれていると思う。

飽食の現代では見逃しがちな普通の生活のありがたさ。欲しい物がすぐ手に入るありがたさ。掃除や洗濯、料理も好きなようにできるありがたさ(本来家事嫌いなのだけど)を身にしみて感じるこのごろです。