12月末のことになるが、仕事で群馬に用事があったついでに伊香保温泉に行ってきました。
草津に続き群馬ではメジャーな温泉地なんだけど、それゆえに集客数の多い旅館が多くて少人数のまったりお宿が好きな私としてはなかなか魅力を感じられなかったのだ。
そんな中でも比較的宿泊人数抑え気味で、石段からも近い好立地で。無料貸し切り風呂が豊富な「千明仁泉亭」さんにお邪魔することにしました。
駐車場は裏の方だけど、石段の途中にも直接宿への入り口があります。
少し早めに到着したので宿の駐車場に車を置かせてもらって、まずは石段方面へ抜ける関所へ立ち寄る。
復元で中にちょっとした古文書やパネル展示など。
関所を通り抜けてその先は伊香保の象徴ともいえる石段街を散策。午後遅めでも結構混雑してました。
途中ふかしたて饅頭などに人が群がってましたが、私は懐かし駄菓子屋にお邪魔して大人買い。だってうまい棒全種類網羅してんだよ!
石段の脇には横道がちょこちょこあるんだけど、気になるレトロな風景を発見!
ああ、なんか良いなあこの雰囲気。落語とかやってるのかな?宿からも近いので湯上りにふらりとこういうとこで遊ぶのもオツなもんだ。
と、思ったが、残念ながら現在は営業してなかった。
だんだん道幅が狭くなっていくが、とりあえず石段が続く限り進み続け、頂上の伊香保神社まで到着。
かえるの親子がお迎えしてくれてほっこり。
そのまま裏手を抜けてひたすら進むと形が特徴的な赤い橋「河鹿橋」が見えてくる。
「千と千尋の神隠し」の油屋の橋のモデルとも言われています。
そこから伊香保露天風呂へ向かう途中にあるのが「伊香保温泉飲泉所」。
その名の通り飲泉するための蛇口があるのだが、正直おいしくない。てか、結構後を引くまずさです。
この後温泉旅館にチェックインするところだったので、露天風呂にはいかずにここでUターン。
さて、千明仁泉亭は伊香保の中でも老舗に属する歴史ある旅館で、明治の文豪、徳冨蘆花ゆかりの宿でもある。落ち着いた大人の雰囲気が良い。
部屋は落ち着いた和室でした。
ここを選んだ大きなポイントはお風呂の豊富さ。
まず大浴場が2種類で時間で男女入れ替え制。レトロな銭湯風の滝湯と、深さが1mある仁乃湯。
入浴した時間の関係か、滝湯の方は人がわさわさしてましたが、仁乃湯の方は誰もいなかったのでつい歩行浴感覚で歩き回ってしまいましたw
大浴場とはまったく違う場所にある男女別の露天風呂。伊香保の湯は黄金の湯とも言われる黄褐色が基本でやや緑がかってみえる時もあります。
これだけでも広々として十分ですが、ここの売りは四箇所もあり、宿泊者は自由に使える貸切風呂。標識もレトロで可愛い。
ほぼ似たような石造りで、せいぜい二人ぎりぎりといったような小さな浴槽なんだけど1つだけ木造で大きなところがあった。
ここのお宿は大浴場や露天風呂よりこの貸切風呂の方が人気で、予約とかはないので空いてるタイミングを狙って常にほぼ埋まってる。
食事は朝晩とも部屋食です。
ゆっくりと過ごせるのは良いのだけれど、お布団の上げ下ろしがあるので個人的にはいつでも転がれる方が好きなんだけどね。
旬の素材を使った、見た目にも綺麗で可愛らしい料理の数々。
宿の皆様の対応はとてもよく、気持ちよく過ごすことができました。
このお宿は明治・大正時代に活躍した文豪である徳冨蘆花がお気に入りでよく宿泊し「不如帰」という作品もこの宿で執筆したとか。
伊香保は全体的に大型旅館が多くて敬遠してたのだが、その中でも34室と少なめの方なうえに貸切風呂のおかげでそうがちゃがちゃせず落ち着いて過ごせるのでnなかなかよかったです。
朝食はこんな感じで朝からちょっぴりゴージャスな気分。
駐車場からは絵画のように美しい山並みも眺められます。