塩原の中でも大沼公園に向かって入っていった所にある静かな場所にある「塩の湯」という地区。
付近は3軒ほどしかなく道はかなり狭い。
建物自体と廊下は年代を感じさせる老舗の宿何だろうなぁという雰囲気だが、お部屋はリノベーションしたのか、和洋室の可愛らしい作りだった。
やはりベッドがあると、風呂上がりにいつでも寝転がれるのが極楽♪
洗面は古くお湯が出ないようだが、冷暖房完備で暖房便座だった。
あとドライヤーはなく、たぶん持ち込みも遠慮っぽい(ブレーカーが落ちるのでという注意書きがあった)
お茶菓子も定番の饅頭等ではなくて、那須の修道院で作られるサクサクおいしいトラピストガレットだったのもうれしい。
ここのウリはなんといっても6箇所もある貸切の露天風呂。
宿泊者は追加料金なしで、朝7時から夜10時まで空いてればフロントで鍵を借りて自由に利用できる。
全15室で私が行ったときは宿泊4組ぐらいだったのでだいたい希望通りに入れました。
まずは体と頭を洗いに24時間利用可の館内風呂へ。
ここは源泉100%かけ流しの宿。源泉でだいたい 60.3℃/PH6.13らしい。
洗い場は風呂用畳が敷いてあり、お湯は鉄分が豊富なのかやや褐色の湯だった。
フロントで販売もしている自然系のアロマちっくなシャンプーやボディシャンプーなどが良い匂い。脱衣所には同じ系統の化粧水などもあった。
少しとろみを感じる塩化物泉で、よく温まる。口に入ると塩気を感じ、いわゆる美肌の湯に属する。
風呂上がりの水切れが良いというか、軽くタオルで抑えるだけですぐにサラッとするのも気持ち良い。
ひと休みしたら、まずは「雷霆の湯」へ。
野天風呂入口の扉から、外階段を一番下の川近くまで下る。
風呂の正面に広がる渓流の景色がとても良い!
大抵脇とか、下方を流れるものだが、ここは川に浮かぶような作りなので前から流れが向かってくるようだ。
こんな景色が貸切で独り占めできるなんて贅沢~ლ(゚д゚ლ)
連続で入って、長い階段を上り詰めたせいか逆上せたようで、ちょっと目眩がしてきたので部屋で一休み。
体が冷えてきたところで「雄飛の湯」へ。
ここは玄関から外へ出て、左の橋を渡ったところにある小屋のような入口を潜って階段を下っていく。
やや高台から今度は川を見下ろす形になる。
1軒離れなのでまた貸切個室感が強い。
風呂底のツルツル感は強めなので足元は注意だ。
ただ駐車場と近いので、チェックイン、アウト付近の時間帯は場合により見えちゃいそうな立地。
またひと休みしたところで夕食は地下一階の食事処にて。
和牛の鉄板焼き、刺身、茶碗蒸し、湯葉、手打ちうどん等だが土瓶蒸し一気にでテンションが上がる。
量も食べきれないほど次々に来る訳では無いので、私的には丁度いい分量。
料理は感じの良い旦那さんが準備してくれたのだが、その後まだ小学生くらいの姉弟が揃ってひざ掛けを持ってご挨拶に来て、食後もエレベーターまでお見送りに来るのが微笑ましい。
すべてのお客さんにしっかりお手伝いをしつけられているようで、こりゃ次来る時には手土産でも、、と思った。
食休みしたら次は「桐の湯」へ。
雷霆の湯と同じ外出口から、階段下って上から2番目くらい。
外見からもなんか広そうだなぁと思ってたら、入ってびっくりお座敷と連結してた。
夜だから分かりにくいけど欄間もあり、欄干部分の装飾も綺麗な昔ながらの素敵な造り。
惜しいことにお部屋の方は傾いて床部分が傷んでる模様。
ここ露天風呂付き離れの宿泊棟だったらさぞ贅沢殿様気分であったろう。
そして寝る前に「かもしかの湯」へ。
ここは内湯のすぐうえにある最上階の風呂で、ドアを開けるとすぐ風呂場。
なんか普通のバスタブにシャワーがついている変わった造り?
最上階に位置するが、板壁を隔てて隣は「カワセミの湯」となる。
電気がない(故障中?)のため、真っ暗なのでランタンの灯りで。野天方面の風呂場の電気があるので浴槽付近は仄かに明るい。
翌朝小降りの雨だったが、朝靄が若芽と花の彩を包み込む幻想的な風景を窓外に見て癒される。
朝風呂はまだ行ってないとこ行こうかと悩むが、昨晩暗くてよく見えなかった「桐の湯」にもう一度行ってみた。
本来床の間までしつらえてあったお立派なお部屋。
ただそこはかとなく廃屋感もあるので、もうちょい手入れされてると良いかな(^^;)
時間による変化のせいかもしれないけど、この「桐の湯」とか「かもしかの湯」など上の方にある湯は無色で、肌あたりもさらっとしている。
下にいくほど樋を伝って湯がこなれて酸化するから褐色でとろみがつくのかな?
ゆっくり湯上りに一休みしたら朝ごはん。
今回残念だったのは、ほんとに川の横にある開放的な「川岸の湯」がしばらく閉鎖で使えない状態であったこと(震災の影響らしい)
一番下の川岸で入ってる人がいたので解放されてるのかな?と思ったら、隣の明賀屋さんの風呂だったらしいw
「かわせみの湯」は「かもしかの湯」の双子風呂で多分同じような感じが逆側にあるものだと思うのであと「みどりの湯」だけは入る時間がなかった。
おかみさんや働いてる方々の対応も暖かく、泉質もかなり満足度の高い良い宿だと思います。