昔見て結構衝撃を受けた覚えがあるが、さすがに長年経つと詳細は忘れてしまっていた。
レクターの超高いIQと異常性、ジョディ・フォスターの名演後だけは印象に残っていたが、、、
心理学と犯罪学の専攻で優秀な成績であったクラリス(ジョディ・フォスター)はFBIの訓練生として鍛錬に励んでいた。
ある日、元教官でもあり行動科学課の主任捜査官である、いかにもエリートっぽいクロフォードに見出されて、誰にも心を開かない元優秀な精神科医でカニバリズム嗜好の凶悪な犯罪者レクター〔アンソニー・ホプキンス〕の面接を任された。
何故かクラリスを気に入ったらしいレクターは、彼女を侮辱した囚人に制裁を加え、さらに現在進行中の異常嗜好の連続殺人犯について助言を与える。
僅かな情報から優れた洞察力を発揮する天才的なレクター。
見返りはジョディ・フォスターの個人情報で、秘められた過去のトラウマを掘り返していく。
精神科医としての性と個人的な興味ともいえるのかな。
多分若くて美人だからというのではなく、ストイックで頭もよく、強気に見えながら抑え込んでいる闇を見抜いたからなんだろう。
殺して皮膚を剥がし川に死体を投げ込むという連続猟奇殺人の犯人。
一見紳士的で物静かな態度ながら、恐ろしいほどの知能と冷徹な残虐さをもつレクター。
聡明だが、幼少期のトラウマに今なお悩まされ続ける一介の訓練生でしかないクラリス。
この三人を柱に、周囲の駆け引きや嫉妬や愚かさなども絡み合わせ今見ても緊迫感に溢れてハラハラする仕上がりになっている。
とにかくレクターの頭の回転と洞察力が常人ではないしプライドも高いようなので、見下した態度や低俗なレベルの人間はお気に召さないようだ。
余計なことをしゃべらずに静かに沈黙してる時がこれほど怖い人間というのも(^^;)
まあ、最後の方はどうしてそんなに無謀で賢いとは言えない選択をするんだ!となるのはお決まりのパターンではあるが、やっぱりこのレクター役は秀逸だよなあ。
ぶっちゃけ連続猟奇殺人の犯人を探して取り押さえるまでの話ではあるが、実際には犯人の影は確定してからさえめっちゃ薄い。
ほぼレクターとクラリスの心理的なやり取りがメインテーマな映画なんだな。
時々突き放したり、きついことを言ったりしながらも自分で考える余地を残し名がら導いていく様子は上官以上に彼女の能力を引き出していこうとしてるようだ。
それができる子だと見込んで自分を失望させないだけの力があると認めているからだろうが。
なぜレクターがこれほどクラリスに入れ込んだかはまったく明かされない謎ではある、、、
難解なイメージが強かったが、きっと昔は映像に引っ張られすぎてたせいだろう。
最期のメッセージも非常にわかりやすかったね。
緊迫感ある顔のアップ同士の対決は、半沢直樹で受け継がれた手法??
残虐描写もあるし、ストーリー、展開的には意外とシンプルなことに気がついたが、珠玉のサスペンスであることは違いない。