横溝正史原作の代表作のひとつともいえる超有名な作品ですね。
うちら世代にとっては、金田一耕助といえば石坂浩二さんですよ!
2006年にもリメイクされてるけど、やはりこの1976年版がなんともいえない情緒が滲み出てて良いですな。
石坂浩二さんやあおい輝彦さんや地井武男さんが髪ふっさふさのめっちゃ若者!
顔のパーツのバランスなども微妙に違っていて、青年時代の顔なんだよな。
高峰三枝子さんの悪女っぽさや草笛光子さんのおきゃんな若狭さ、島田陽子さん、坂口良子さんなんかまだまだ少女の顔。
なのに大滝秀治さんは何故かほぼ印象がかわってないのが不思議(--;)
ちょこっと役だけど、岸田今日子さんは特徴的なほくろと口元でなんとなくわかった。
そして原作の横溝正史さんもちょこっと顔出ししてるのだ。
こうした現在大御所の貫禄ある俳優さんのぴちぴちの姿が見られるのも醍醐味。
昔見たときは登場人物の関連図の複雑さと多さについていけず、自分も若すぎて実はよく理解できていない面が多くて内網もあまり覚えてなかった。
なんせ遺言状には犬神家ではない名字の違う名前もちらちら入って来るのでややこしい。
でも佐清さんの白塗りマスクは印象的で、、、ってフィギュアにもなっとるやないかw
そうそう、それと湖から逆さににょきっと突き出す両脚ね。
やたらそれだけは印象に残っていた。
改めてみると、警察の無能っぷりがもはやギャグの域まで達していて、イライラを超えて笑える。
一人の女性を巡って口説き落とす戦いが繰り広げられると思いきや、判で押したように力づくで手籠めにしようとするところも、女心を理解しないバカだろ?
既成事実つくっちゃえば?って大嫌いになるに決まってるじゃろが。
原作とはところどころ違いがあるようだが
「ヨキ コト キク」という犬神家の家宝に伝わる話がスパイスになっている。
つっこみどころもあるけれど、相続をめぐって肉親同士が疑心暗鬼になり、相手を陥れるような言を操るさまは人間の見苦しさを浮き彫りにしておもしろい。
そんな単純なわけないじゃんとも思うが、結構それぞれ後ろ暗いところや怪しい動きをみせてくれて動機は十分。
ぶっちゃけラストは「あれ?そうだったっけ?」とまるで覚えてなくて新鮮に見れました。
一応設定では栃木の那須近辺ということになっているが、実際の撮影はほぼ長野であったらしい。
「悪魔が来りて笛を吹く」「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「病院坂の首縊りの家」などもまた改めて見てみたくなった。