潜らぬチンアナゴを潜らせる

海水

前回新たにチンアナゴとニシキアナゴを導入した話を書きましたが、結局潜らなかったチンとニシキは翌日★になってました。
潜った子も1週間後くらいに飛び出してきて、★になり、とうとう3月には最後の一匹も潜らなくなり、衰弱して★になりました。。。。

ここまで全部砂に潜りたがらないのは、リセット後に何か砂の中の状況が変わって落ち着ける場所ではなくなってしまったのではないか?
砂の中に何か刺激物を感じるとか。

もちろん厚く敷いた砂のままだと止水域が出来て、有害な硫化水素が発生するリスクもあるので、潜っていないところも換水のたびに混ぜ返して掃除していました。底砂自体も吸い込んで汚れはとって、常にさらさらの状態を保っていたはずなんだけど。

塩分濃度とPhはこまめに測って濃度規程内、Phも平均8.0。NO2,NO3,Po4も異常なし。
そもそも他の魚たちや珊瑚類には異常は見られない。餌食いも良いし状態も悪くない。チンアナゴ系だけが砂に潜らないし何も食べないで衰弱する。
やはり砂が何か合わないんだろうか? リセット以前は自由自在に砂の中を移動しては元気に育っていたので、砂が固いとか粒が荒すぎるということもないと思うが理由がわからないだけに怖い。
なのでしばらく見合わせることにしていたのだが。。。

そんな状況を店長に伝えたところ、「理由を探るためにもちょっと一度試して欲しいことがある」と店に一匹だけいたチンちゃんを授けられた。
もしかしたらストックの関係上で、長く砂底ではない隔離筒の中で飼っていたために、その環境に慣れすぎてカプセル内が居心地が良い状態になってる可能性はないか?
それは以前私も疑ったところはあったのだけど(笑)急に広い水槽で水流もあって他の生き物やライブロックの山に囲まれてパニック気味になってるんじゃないかとか。

で、まず輸送段階から店でストックされていた環境そのまま、隔離筒ごといただいてきた。

最初は別バケツで水合わせだけど(筒ごと)、前回より時間をかけて慣らしていき、だいたい水槽の水になったところで上の状態で水槽内に筒ごと設置して温度と環境に1日馴らす。
そして、提案どおり、上フタをはずして手で抑えながら水槽内を移動し、ひっくり返して砂にぶすっと差し込む。で、この状態から潜るかどうか観察。

5分後、、、、10分後。。。。30分後。。。。。。。尾を動かす様子もなく、まったく潜る気配がない。
だるまさんが転んだのように数分おきに振り返ってみるも、方向や体制が変わるだけで依然として砂の上に鎮座。

40分過ぎて振り返り、

うえええええええええええええええええええええええ〜〜〜〜〜〜!

なんと、筒がひっくり返されてチンアナゴ水槽内へ脱走。

元気よく泳いでるか潜ってるかしてるなら良かったが、力なく水流に流されてガゴガゴとあちこちのライブロックに引っかかり、叩きつけられてる模様。
振り返った途端猛ダッシュで水槽に手を突っ込み、流れの先に筒を構えて追い込み再隔離。

なんだかショック状態みたいにときどきヒクッと痙攣のようなものが走るし、よく見ると尾の辺りが傷ついてしまった様子。

尾が傷つくと確か砂にも潜れなくなると聞いたことがある。どのみちかなりストレスになったようなので隔離で様子見。
餌は何を与えてもまったく食べる様子も追う様子も見せないのが不安だが、尾の状態と動きを観察しながらこまめに換水しながら1週間監禁生活。

で、本日。
なんとなく状態もよさそうだし、尾も内出血みたいのが消えたのを確認して再トライ。
砂底をよくかき混ぜて多めに換水もして、バクテリアも投入して、濃度やPHなども確認。
水流は最弱にしてあるが、ライブロック激突やヤエヤマギンポの攻撃などを避けるため、セパレーターで区切ったところに筒を下ろしてそっと倒してみた。

最初、なんと上からパーティーションを飛び越えて左の区域にいきなり侵入したので、またそっとカプセルに追い込み、やや砂でパーティーション上部の高さをあげて、再び右に投入後水槽の上にフタもした。
すると、

潜ってくれたぁ〜〜〜〜〜〜〜(;;)
最初1/2ぐらいで止まってしばらくゆらゆらしてましたが、数分後再び潜行開始して上の状態に。さらにその後アタマまですっぽりと潜りましたよ。
相変わらず与える餌は食べないので数週間の断食なのか、ライブロックから湧く微生物をみてないところで吸い込んでるのか不安だけど、最初よりはよくなっていると信じて。

今度こそ落ち着いて長生きしてくれるといいな。もし成功したらまた増やしていきたいと思ってます(-人-)

うーん、結局原因はよくわからない。
もしかしたらリセット時に砂利も水道水で徹底的に洗浄していただいたので、残留塩素が空気の層に阻まれて残っていた可能性?も考えられていたが、ちょくちょくほじくり返していたのに1ヶ月も残っていたとも考えにくいしねえ。

あと気になったのが、前回4匹のチンたちを導入した時に、ウチワサボテンに似た海藻(ヒロハサボテングサ?)も一緒に2株砂地に植えました。
石灰藻に覆われてなんか痛んできたようなので今回抜いたんだけど、なんか触った時にちょっとぴりっとしたような気がして。。調べてみるとウチワサボテングサ自体に毒性はないようなんだけど、なんか妙な細菌とか入って周囲に影響を与えていたた可能性はないかな?

とりあえず潜ろうとしなかった砂に今日はすんなりと入って行ったので、砂の環境は安定してきたと思いたい。

おまけ。立ち上がったマガキガイって、まさにエイリアンみたいだよね。。。。

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