四万温泉:積善館

! 温泉03 関東国内群馬県

さて、今回のお宿は四万温泉にある「積善館」という由緒ある老舗の和風温泉旅館です。


夜の方が絶対にきれいだと思い昼間写真撮ってなかったんだけど、明かりのついてない階もあって意外と暗かった(ーー;

元禄4年から続く歴史ある宿で、日本最古の湯宿建築として県の重要文化財に指定されています。こういうところ大好き❤️
「千と千尋の神隠し」のモデルのひとつとも言われてますね。

前回もチェックしてはいたんだけど予約しようと思った時にはすでに満室。
今回は見た時に1室だけ空いていたので即ぽちりました。

思ったより意外と手頃な値段だったので、きっと部屋は地味でたいしたことないのかと思ったら、広くて立派でびっくりした。
手前にはこたつのある広々とした畳敷きの和室。

仕切り棚の裏側は大きなテレビと飾り棚、奥には床の間。
その前は4人がのびのび過ごせるソファセット。
そして手足を広げて眠れるダブルベットが二つ。ひろ〜〜〜〜〜い!

チェックイン時にはロビーでウェルカムドリンクも出たのですが、お部屋にはお茶菓子は上品な栗饅頭とらくがんが用意されていました。
また、冷蔵庫には胃腸によく効くという温泉水がウォーターポットにたっぷり冷やしてあったので、風呂上がりにそればかりごくごくしていた(o´∀`o)

ちなみにここは歴史の重みを感じる一番古い、橋側から見える純和室の「本館」と、桃山様式造りを取り入れた大正ロマンと昭和の合体した「山荘」と、一番近代的な「佳松亭」の3つの棟からなっています。
今回のお部屋は特に選んだわけではないが「山荘」で、この山荘というのも国の有形文化財、群馬県近代遺産に登録されているそうな。
期せずして一番好みの建物になったようだ。

それぞれの棟を個性的な廊下でつないでいるのだが、山荘から本館へ渡るには「浪漫のトンネル」と名付けられた洞窟のような通路を通っていく。大正モダンなランプもかわいらしい。

お風呂も本館、山荘、佳松亭それぞれに趣の違うものがあります。
「佳松亭」の中にあるのが一般的な大浴場で、アメニティも数多く揃っており、シャワーも複数あり、ドライヤーや更衣室も設備が揃っているので体や頭を洗ったり、お出かけ準備などはここがおすすめ。
広い露天風呂「杜の湯」があるのもここだけ。

だが、私が一番気に入ったのが本館玄関の外にある一番古い浴室「元禄の湯」
大正モダンな洋風の建物で5つの1−2人用の浴槽が5個並んでいます。脱衣場も別ではなく入り口入ってすぐ風呂が見える直結型。

残念ながら今回は風呂の写真はほぼありません。
なぜなら、、、、、どうやら過去に他の客も入浴中に写真を撮りまくるマナー知らずな人たちがいて苦情があったらしく、人の有無に関わらず浴室内撮影禁止の張り紙がしてあったのです。
(それでもこっそり撮影しようとしてる人もみかけました。。。)
なので、お風呂の様子は公式HPを参考にしてくださいね。

泉質は、ナトリウム・カルシウム 塩化物硫酸塩温泉。飲用可で元禄の湯の男性側入り口前に飲泉所があります。

川沿いの1階部分のアーチ窓のところが「元禄の湯」です。
結構気づいてない人もいるようでしたが、実は壁際に2箇所、プライベートサウナとでもいうべき小さな「蒸し風呂」があるんですよ!
入り口が腰かがめて這うように入る小さな入り口なのでわかりづらいですが、中にはタイルで覆われたハーフベッドみたいなのがあって、その下には高温の源泉が流れているので天然のスチームサウナ状態になります。
足をおろしてると結構熱いのですが、狭い暗い個室で小さな窓が開いていて風呂側からは見えないので(そのため入り口に入浴中の木札あり)なんだか落ち着く。

見えないせいでいることに気がつかず、多分カップル同士が大声で壁越しに話していたり、出てきた時に中に居た人たちにびっくりされたりもしましたw
まあ狭いところだし脱衣カゴみればだれかいるのはわかるはずなんですが。。。。

本館の玄関入ってすぐ右側には「資料展示室」となってるお部屋がありますので風呂上がりにでも覗いてみよう。
代々の投手や夫人の所持品や、帳面、看板、お部屋などが見られます。
本当は館内を説明付きで案内してもらえる「館内歴史ツアー」に参加したかったけど、運悪くその日はおやすみしますとのこと。

山荘にあるのは家族風呂が2箇所。
こちらは予約なしで、入り口の木札をひっくり返して使用中にして、鍵かけて入れるので今回公開できるのはここくらいかな。(張り紙もなかったので)
浴槽二つあってそれぞれ2−3人入れるので大家族でも大丈夫。ただちょっと殺風景なのでやはり「元禄の湯」が好きだなあ。

もう一箇所、本館の1階に「岩風呂」もあるんですが基本混浴。
夜遅くに女性専用時間もあったのでとりあえず入浴にいきましたが、結構深めでなんだか落ち着きが悪いので結局そのあと「元禄の湯」にはいりなおして蒸し風呂でぬくぬくしてたw
てか、、私以外で蒸し風呂入ってる人みかけなかったな(ーー;)

まあお風呂も廊下も基本的には経年劣化で黒ずんでたり剥がれてたり、元禄の湯などは窓が割れてたり隙間があったりするんですが、お部屋は綺麗だし掃除も行き届いてるし、何より対応が非常に丁寧でこれは高級旅館並みの教育が行き届いて居ます。さすがに老舗の風格を感じました。
多分仕事終わりなのだろう普段着のおばちゃんがすれ違いざま丁寧に挨拶してきたりもします。みんな笑顔で物腰も柔らかく気持ち良い。

夕食は宿泊する建物のプランで異なるようですが、今回山荘の一般的な食事はこんな感じでした。

ちょっとずつ、丁寧に作り込まれたお料理を食べる速度に合わせてタイミングよく持ってきてくれる。
何気ないようでかなり手間がかかっているのが感じられるとてもおいしいお料理でした。
丁寧すぎて1品ごとに事細かに内容を説明してくれるので、放置されるほうが好きな私にとっては待ちきれない面もあったがそれだけとことん丁寧なのですw

布団の上げ下げがなくベッドなのは嬉しい。
基本的に最初の案内時以外は宿の方が部屋に立ち入ることはなく自由気ままに過ごせるのはありがたい。良い宿だと思います。

朝食も素朴ながら品数が多く、どれもおいしかったです。ここは食事もおいしい!

注意点としては、本館以外の山荘、佳松亭に宿泊の場合は、温泉街側の正面入り口ではなく、裏手の佳松亭の玄関から出入りすることになります。
ここがちょっとわかりにくいんだけど、看板のわかりやすい「たむら」「四万グランドホテル」のある通りから入るのではなく、353号をもうちょい四万川ダム方面へ向かって次の林の脇の細道から裏側をまわって駐車場に入ります。

いつも人気で予約もとりにくいですが、値段のわりに建物や温泉や料理サービスも素晴らしく、四万温泉の顔と言ってよい素敵なお宿だと思います。

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