離れてるように見えるけれど、大猷院は東照宮手前にあった輪王寺の一部で、徳川三代将軍「家光公」の廟所。
地図をみると東照宮の手前を横切ってずっと続いている、そう東照宮の数倍の広さの敷地があるんですな。
手前の常行堂も公開していたから覗いてみた。孔雀に乗っているけれど孔雀明王ではなく阿弥陀如来の珍しいお姿が拝めた。
輪王寺の方は2週間ほど前に訪れて、三佛坐像も間近で見れたし風神雷神もみてきたので今回はスルー。
入り口から最初にそびえ立つ大猷院仁王門(重要文化財)
まだ彩色も新しく見える仁王様が阿吽の呼吸で守ってます。
水盤舎で手と口を清めて進む。奥から続く石樋の水路が良い雰囲気。
辿っていくと龍の口から水が吹き出してました。
一番大きな二天門(重要文化財)も工事中(;;)日光の境内で1番大きな門なんだよなあ。。。
そのかわり門前に保科正之さんらしい燈籠発見。
「保科」とは書いてないが、「会津城主」の「正之」さんで、正保 2年に従四位上で葵の紋が使えて(徳川秀忠の四男)となると、、この人だよね?
階段の途中、踊り場になってる「展望所」からの眺め。
階段上ると左右に鐘楼と鼓楼があり、夜叉門(重要文化財)が見えてくる。
この周辺も燈籠が数多くあるのだが、もう全部をみて回る時間の余裕がなくなってきた。
名前の通り4夜叉を祀ってあるのだが、珍しいね。
まず入り口側に、毘陀羅(びだら)と阿跋摩羅(あばつまら)
内側に、烏摩勒伽(うまろきゃ)と犍陀羅(けんだら)
特に気になったのが、お膝当ての二体。
烏摩勒伽さんの膝はゾウ。ここから「膝小僧」という言葉が生まれたという説もあるそうな。ちなみに手に持っているのが「破魔矢」で「元祖」だとか。まあそれぞれ諸説ありですが。。
では、毘陀羅さんの膝にいるのは??豚?くじら? 個人的にはこっちの方が非常にそそられたのだが、なぜ説明がないのじゃあああああ!
門の内部にも見上げれば花の彫刻を施した豪華な格子天井が
門内からみたところ。
ここにも大量の燈籠が立ち並び、全部チェックしていては日が暮れてしまう(^^;)
総金箔造りの豪華な唐門。
東照宮の極彩色に比べるとおとなしいが、これだけふんだんに金箔を貼り付けまくった費用は決して低くはないはずだ。
軒下には向き合った鶴と白竜の浮き彫りが
回廊も黒が基調で落ち着いている。
門前にある巨大な燈籠は徳川御三家による献上品
。。だけではなく、加賀城主の犬千代って幼名つまり前田利家でないかい。菅原とか藤原とかこの時代それぞれの豪族が「自称末裔」名乗ってたものも多いからややこし。
本殿内は撮影禁止だが、見所は「家康公御位牌」初公開(2016年11月30日まで)。等身大ではなくこじんまりサイズのものでした。
家光が着用したという鎧も飾られてました。狩野探幽の描いた襖絵の唐獅子なども必見。
天井の格子の中には一体ずつ微妙に違った竜が大量に出現。内部も金箔づくめでした。
拝殿・相の間・本殿と、2つの部屋とそれをつなぐ廊下みたいな権現造りを見渡せたのも珍しかった。
拝殿・相の間・本殿と続くこの建物は国宝。日光は洒落にならんくらい国宝と重文で溢れかえってるなあ。
非公開の本殿脇の扉も金箔で覆われているようだがぐぐっと寄ってみると。。。
七宝っぽい鮮やかな色彩で珍獣奇獣の浮き彫りが!
ちょっと平面になりすぎた龍がブサイクで愛嬌がある。
家光公の墓所の入り口にある皇嘉門も重要文化財。この先立ち入り禁止です。
竜宮城っぽいというか江ノ島の駅っぽいというか、今までみてきた他の門と比べて異色です。
またぷらぷらと燈籠チェックしながら来た道を戻る。燈籠の台座部分に獅子が掘られてるものが多いが、よくみるとそれもまた違いがあっておもしろいもんだ。
この後二荒山神社もお参りして宿に向かいました。
こんな感じであっちこっちきょろきょろしまくるので、えらい時間がかかります。だから他の人と一緒にお寺巡りとかできないんだよなあ。。。
現在主要な建築物が工事中で見れないというデメリットがありますが(2018年3月31日まで予定)、そのかわり工事期間だから公開されているものや、「東照宮 御鎮座400年記念」「日光開山1250年記念」を大々的にアピールして、さまざまな記念グッズ(?)が出ています。
ご利益グッズや特別公開ものの記念押しがすごすぎて、ちょっとイラっとすることもあるかもしれませんが、こういう昔ながらの技術を要する改修には莫大なお金もかかるだろうからお布施のつもりで寛大に(^^;)