地元の小さな単館上映をやってる映画館では、現在「ホン・サンス/恋愛についての4つの考察」と「ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」という二人の監督に焦点をあてた特集をやっています。
で、ホセ・ルイス・ゲリンの方は気になっていたんですが、韓国ドラマにもあまり興味はないし、紹介を見てもあまり興味を惹かれるものはなかったので、ホン・サンスの方はパスしようと思っていたのですが。。。
先日、映画の製作に携わる仕事の先輩と語らう機会がありまして、その時に近所にこういうマニアックな映画館があるんだけど。。という話をしたら「ホン・サンスはおもしろいから見ておいた方がいいよ〜〜」と薦められまして、あ、そうなのか!と。
昨日仙台に戻って、今日はちょうどレディースデイ!「カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ」を受賞したという「ハハハ」を見てみることにしました。
ある二人の男が、酒を飲みながらひと夏の思い出を語り合いながら乾杯を重ねる。。という設定なのですが、この思い出の舞台が偶然小さなとある同じ町。
まったく別の話をしてるつもりなのに、実はお互いの思い出は密接に絡み合っていて、知らぬうちにリンクしているのに二人はまったく気づいていない。。。
私がよく知らないだけかもしれないけれど、登場する俳優さんたちは特に美女でもすごくかっこいいわけでもなく、一見どこにでもいそうな平凡な容貌。
それがごくごく日常的な、とりたててドラマティックでもない展開で淡々とすすんでいくので、最初は何おもしろいのかな?と思っていたのですが(^^;)
まあとにかく、ここに出てくる男どものだめっぷりといったら(笑)
特に不満もない妻子持ちでありながら、どこか鬱屈としている鬱病持ちで愛人と過ごしている男。
浮気性で二股かけつつも未練たらたらの理屈っぽくて面倒くさい男。
泣き虫で、ストーカーで、好きになった女の相手の男の行動まで監視して告げ口する男。
一見強そうでいて、振り回される女たち。ダメ男でも見た目の格好良さで惹かれる女。
なんじゃこりゃ〜〜!(笑)
内容的にはかなり軽いタッチの映画ですね。
まあ「視点部門」で評価された作品ということで、話の区切りのモノクロ静止画の乾杯画面と、動きのある展開との切り替えのおもしろさや、それぞれの立場からみた視点などの対比はおもしろいと思います。映画好きのマニアックな人にはうける映画かも。
ただ、話の流れとしてのストーリー展開(脚本かな?)はいまいちだった気がする。
ここからこの断片的な挿話がどんな風にまとめられていくんだろう?とわくわくしてたら肩すかしを食らったような印象。
もし、すごくおもしろかったら続けて次の作品も見てみようと思っていたのですが、「???」という感じだったので、とりあえず感想をまとめようと帰ってきてしまいました(^^;)う〜〜ん、私の嗜好としてはそれほど合わなかったかな。