美しく青い海と、風になぶられる美女。
天国のような映像から海に引き込まれる悪夢と、そこからベッドへの融合の映像が見事。
未来(本来は2019年設定なので過去になるがw)、地球の大気は汚染されて、地上では生活できない状態になっていたため、生き残った人々は地下のコロニーに収容されて生活していた。
生活の全てをコンピュータを通して管理され、まるで囚人服のごとく同じ服を着せられ、体調によって食事も勝手に制限される徹底した管理下におかれている。
その代わりに安全で快適な暮らしが保障されていた。
それぞれにあたえられた仕事がありなんかの装置を維持してるようだが、実際にはそれが何で、自分たちの仕事の意味などはよくわかっていない。
アイランド。
地上で唯一汚染から逃れたパラダイス。青い海と美しい島。
抽選で当たるとこの島に移住できる権利が得られるらしく、だれもがそれを夢見ている。
また、妊娠、出産したものも親子ともども移住できるようだ。
そんな中の一人であるリンカーン(ユアン・マクレガー)は、そのなかで珍しく好奇心が旺盛で、いろいろなことに疑問を持ち知りたがる傾向があった。
また、接触を禁じられているにも関わらず、同じコロニーのジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)と会話をするのを楽しみにしており、こっそりと機械室のマッコードに会いに行ったりするアウトロー的なところがあった。
そして偶然コロニーとアイランドの秘密に触れてしまい、ジョーダンに危機が迫っていることを知ってて手を取り逃げ出すのだが。。。
最初はこの「アイランド」に何か秘密があり、そこに送られたものたちに待ち受けている運命とかがあるんだろうと思っていた。
が、ちゃっきちゃきの逃亡アクションだったんですね。
アルマゲドンやトランスフォーマーなどでおなじみマイケル・ベイ監督。
最初と柱はSFなんだけど、ほとんどはアクション系の追っかけっこでしたな。
本来はかなり倫理的なタブーでデリケートな問題なんだけど、そういった精神的な面は結構おおざっぱ。
ぶつぶつ言いながらも手助けしたマッコードには人間らしさを感じたけれど、アルバートの心の変化ぐらいはもうちょい丁寧に描いても良かったんじゃないかと。
もちろん映像的には完成度が高く、キーとなるストーリーも悪くないアイデアなんだけど、違う方向に行っちゃった映画だったな~。