とりあえずこの映画は、なんとも気になる始まり方をする。
夢かウツツか過去か未来か、、
コマ送りにフェードに眩しい光に、畳み掛けるような怪しいエフェクトと繋がりが見えない映像の連続性についついググッと引き込まれてしまった。
映像も音楽もなんとも奇妙で現実感がなく美しいのだよ。
そして映し出されていく人々の願望に満ちた夢。
そして逆に悪意に満ちた悪夢も忍び寄ってくる、、、
そこから更にカオスな展開に突入していく(゚Д゚≡゚Д゚)
最初はほんと意味不明な感じだけど、だんだん仕事では大きな成功をおさめたが、犠牲にしたものの大きさに徐々に気づいていく男の後悔とそこからの人生の選択との葛藤なんだなあとつかめてくる。
現実世界と寄り添う別次元の世界のものたちが、目に見えぬところで激く戦う。
それは時に悪魔の囁きのようであったり、導きの手であったり。
2時間ちょい、あまり動き回れない状況の時間つぶしにたいした期待もせず何となく選んだけど、やばい、これ結構私の好みに合ってて好き( ̄∇ ̄)
いつ公開されてどんな評判だったのかも全然知らなかったけど。
なんのジャンルに分類されるのかも悩むなあ。
SF的な要素とスリラー的な要素とアクション的な要素とファンタジー的な要素とヒューマンドラマ的な要素と。。。
でも純粋なエンターテイメントというよりも重い主題を孕んでいてアーティスティック。
いやあこの監督の別の作品も見たくなりました。
ツイン・ピークス系が好きな人には多分ストライクではまるけど、こういうの苦手な人にはなんじゃこりゃで入り込めないかなり前衛的な映画だと思う。
正直キャストもあまり有名そうではない人ばかりなんだけど、それぞれ味があって雰囲気に合う良い演技だったと思う。
ただ個人的な感想から言えば、アクション戦闘シーンは全体の雰囲気からちょっと浮いてた感じがしました。
夢の中のような、脳内イメージのようなふわふわした感覚とは異質な、あそこだけ視覚的にわかりやすさを優先してしまいダイレクトすぎたというか。。。
日本では結局映画館で公開されなかったようだけど、マニアックといえばそうなんだろうなあ。
でも、映像的にもカッコイイしとても素敵な映画なのでもったいないね。