シャイニング

Horror
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ちょっと前に、よくある夏の心霊もの番組で、原作の舞台となったスタンリーホテルの実験取材をやったのを見た。このホテル自体が実際に心霊現象で有名なんだそうで。
が、映画では外観は「ティンバーライン・ロッジ」という全く違うホテルで、内装も「アワニー・ホテルを模倣したそうな。

シャイニングって、煌びやかなとか、眩しく輝くことかと思ったら、超能力のことを指していたんだね。

美しい大自然に囲まれた大きなホテル。
冬季休業になるが、その間に管理人として滞在することになったある家族に起こる恐怖を描いたホラーだ。

雪に閉ざされ、電話も遮断された孤独なホテルで、父親の家族を見る眼がどんどんおかしくなってゆき、、、、

ホテルを締める前に案内してくれた、これまた訳ありな料理主任のスキャットマン・クローザースが存在感が強烈。途中まではキーマンっぽいのに最後の。。。あれはないよな。。
それとアンドロイドのごとくポーカーフェイスなバーテンダーのロイドがいい味出してる。

やはりキューブリックの作品は、視点やカメラの使い方が面白い。
どこか不思議な世界に迷い込んだようだ。
突然の説明なしの場面転換やカットが割り込んで来るのはあいかわらず。
流石に修正なしのヘアヌード見せられるとは思わなかったが(´×ω×`)

音響以外の生活音も効果的に取り込んで使っている。
ジャック・ニコルソンの狂気の顔が最後まで怖い(笑)バットマンのジョーカーといい、イカれた役が似合う人だ。
子役のダニーのかわいらしく表情豊かなのも良かったが、この後芽が出なかったようで。。

しかし残念なのは、この事件を巻き起こした背景や、妻に対する不信感やホテルに篭る不吉な念の存在など背景のストーリーが全然描かれていないので、なんでこんなことになったのか内容の薄いパニックホラーになっちゃってる。

いかにも意味深にのちに伏線になるに違いないと思ったカットが、結局全然生きてなかったり、なんで237合室なのかもよくわからなかったり、過去の惨劇の被害者の訴えたいことも伝わってこないし。
また、本作だけじゃなくキューブリック映画ってラストの落とし所があまりうまくない気がする。
「え?それで終わりなの?」とちょっと拍子抜けするというか。

キューブリックがそういうものを求めていないのかもしれないが、映像的には素晴らしいが、内容はイマイチな感じがした。


再見
あらためてみると、この映画、役者たちの表情がすごい!!
ジャック・ニコルソンの狂気に満ちていく表情ももちろん、スキャットマン・クローザースも、表情のないジョージョー・ターケルも、フィリップ・ストーンも、それぞれがもはや顔芸だよな。

考えてみれば、ホテルの内部だけという限られた空間と、家族⁺アルファしか登場人物いないのに、よくまあこれだけの映画になったなと。
ダニーもめっちゃ可愛いのに、役者やめちゃったのが残念。
TV放映版ではさすがにヘアヌードはぼかしが入ってましたw

ストーリーとしてはまあ前述のとおりあまりきちんとはしてないんだけど、ほぼ表情と雰囲気だけでここまで魅せるのはある意味凄いなとちょっと見直しました。

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