以前映画好きの友人とお互いのお気に入りの話をしていた時に勧められた1作。
廉価版を見つけて購入して封を切らずにいたのを思い出しで休日にのんびり鑑賞してみた。
20年以上前の作品ということもあって、あらすじもキャストも見ないで前知識なしで鑑賞開始。
ごく普通のさびれた片田舎の、ごく一般的な家庭の日常が淡々と描かれていく。
ささやかな笑顔や喧嘩はあれど、特に変化や刺激のない日々。なんだけどほっこりする。
ただ悩みや問題がまったくないわけではない。
重い知的障害を持つ弟は、あまりにも純真で感情のままに振る舞うし、やんちゃで元気いっぱいなので目を離すと何をしでかすかわからないところがある。
反対に母は過去の心の傷から極度の過食症肥満になり、自由に歩くこともままならない。
さらに生意気盛りの妹やいらだちを抱える姉など、父親代わりに家族全体を背負って立たねばという責任感に縛られてるのが主人公のギルバート・グレイプ。
。。。。。。
が、ジョニー・デップだと最初気づきませんでした。なんか素朴だけど2枚目の良い男だなあと思っていたんですが、今よりももっとアクがなくてわからなかったのね(--;)。
さらに気づいてなかったのが、知的障害の弟アーニーが若きレオナルド・ディカプリオだったこと。
何気に豪華スターの競演だったのねん。(普通はそれ知ってて興味を持って観るものかもしれないが。。)
とにかく知らなくてもこのアーニーの天真爛漫な演技が非常に素晴らしい!逆にディカプリオ氏ってこんな表情や動きもできたんだと見直してしまったほどだ。
シビアな二枚目を演じてる時より光ってみえました。。。。
題名から内容が全然想像つかない映画なんだけど、環境に流されて家族に縛られて、未来や夢を描けないでいた若者が、ひょんなことからしばらく街に滞在したひとりの女性との出会いにより自分を見つけていく物語?といったところだろうか。
とても狭いコミュニティで、体を寄せ合って生きていく、家族の絆というものが強く伝わってくる作品です。
反発しても、めんどくさくなっても、やっかいだと思っても、やはり必要な存在。そばにいてほしい。失うことが怖い。守りたい。胸が温かくなります。