とりあえず本格登山はまだ体力的にきついにわかウォーカーなので、湿原や湖畔周辺巡りで起伏の少ない道ならそれなりの時間歩けるなと。
ということで、比較的近場の「五色沼湖沼群」
今回は相方の提案で、1番大きな毘沙門池脇の裏磐梯ビジターセンターに車を止め、バスで裏磐梯高原駅まで行って、柳沼から沼巡りをしながら全長約3.6kmの歩いて戻ってくるコースを取った。
まずはコース入り口にある「柳沼」
沼といっても結構な大きさがあり、水面に映る緑が美しい。
風がある日で漣立ってるが、風がなければ深い色の湖面にきっと鏡のような光景になるだろう。
その逆側の小さな沼が「母沼」らしい。枝の被さり具合や形状、水に浮かぶ小島など、まさに日本庭園の美だ。
ばかでかいゼンマイみたいのがあるな。たべれるのかな?と思ったら、段階別の同じ植生があって、これシダが開く前の姿か!と気づいた。
緑と青の入り混じった水面も絵の具を流したようできれいだね。
「青沼」。。。ほんと例えじゃなく青い!
なんじゃこりゃ!?ってぐらいの美しさです。
こんな交通の便も悪くない手頃に散策できるところにこんな美しい自然があったとは驚きです。
こりゃもう魅入られたように見入っちゃいますよ。ちなみに一番下の岸よりも上から見下ろしたほうが青さは引き立ちます。
その向かい側のたかだいのほうにあるのが「るり沼」
青沼から見上げるような位置で道沿いは樹木でよくみえなかったけど、道からちょっと入った奥に展望デッキがあるので見逃さないように。
樹木の上に磐梯山がそびえているのが見晴らせます。
標識やマップにないところにも小さめの沼がちょこちょこ現れます。
小さな水たまりのような沼でさえ神秘的で美しい。
むせかえるような緑の中の森林浴も、俗世から切り離されたファンタジーの世界に迷い込んだよう。
五色沼とは言えども、ほとんどの沼があおーい(*´д`*)
とにかく次から次へとフォトジェニックな美しい沼が現れるので、見て歩いてとても楽しい。
やがて開けたところに出てきたと思ったら「弁天沼」
かなたに山が臨めます。
毘沙門沼の次に大きな沼なんだけど、見る角度によってはやはり青さが引き立つ。
広がる青い水と浅瀬の淡い水色。。。なんだか恐山の宇曽利湖を思い出す色合いだ。
散策する道すがらにはかわいらしいすみれの花もたくさん咲いていた。
「竜沼」は深い樹木に遮られて見通しはよくなかったが、次に出てきた「みどろ沼」にはびっくり。
真ん中に浅瀬の茶色をはさんで左右で色が全く違う!自然の不思議ですね。
その先にある「赤沼」は、水が赤いわけではなくエメラルドグリーン。
水辺の周りが赤褐色の落ち葉で彩られてるから?
完全逆光の上ちょっと遠かったので勘でなんとなく撮影したが、影を取り除いたらとても綺麗な色彩が現れた。これはキビタキかな?
野鳥との遭遇も自然散策の楽しみ。
コースももう終盤、橋を渡って
青い水辺が見えてきたらそこは五色沼湖沼群の中で最大の「毘沙門沼」。沼っていうより湖規模でしょうw
ああそうか、沼と湖の違いは大きさというより水深か。植物も育たない5m以上の深い水域が目安になるらしいよ。
歩きやすく開けた道が多いとはいえ、やはりでます。熊鈴推奨だそうです。
何となく観光地としても名があるせいもあってか来なかったが、起伏が少なく山道もアスファルトではなく自然なまま整備が行き届いており、非常に歩きやすい良い遊歩道だった。
あまりにも綺麗なところばかりなのでキョロキョロしまくりながら歩いてたら、突き出した岩に気づかず足首が横に90度曲がったんじゃないかというくらいひどく捻った。(足元もしっかり確認しながら歩こう!)
かなりの衝撃でしばらくうずくまっていたが、その後なんとか歩けたので大丈夫だろうと思ってたら夜になって腫れて熱を持ち、歩行困難に陥った。
翌朝腫れは引いたものの、体重をかけたりちょっと捻ると激痛が走るので自然散策はあきらめ、五色沼の近くにあった「諸橋近代美術館」を静かに鑑賞することにした。
「夢幻×無限 〜エッシャー、ダリ、福田繁雄〜」ということで、騙し絵的な特集。
私の大好きなダリとエッシャーだったので。
騙し絵なら+ジュゼッペじゃないの?福田さんって誰?と思ったが、内容を見て納得。
エッシャーに近い図象的なモチーフに加え、あのエッシャーの代表的な現実世界では不可能と言われた登って永久循環する「滝」を3D化した人物だったのだ!模型があるよ。
入り口付近には、前から見たのと背景から見たのと形状が変わる不思議なオブジェなどが展示中。(ここだけ撮影OK)
いやはやそれより驚いたのが。。。。
地方の辺鄙なところにある私的な美術館だからと正直あまり期待はしてなかったのです。特別展だからちょっと何点か寄せ集めたのだろうなくらいで。
と〜〜〜んでもないっ!
サルバドール・ダリの作品が「世界」第4位の所蔵数、スペイン除けばアメリカに次いで世界第2位というとんでもないダリ美術館だったのです!!
借りもんじゃなく自分たちで常設できる所蔵数抱え込んでた(・Θ・;)アセアセ…
「テトゥアンの大会戦」など壁を埋める大作までここにあった。「ビキニの3つのスフィンクス」や「アン・ウッドワード夫人の肖像」等画集やポストカードにもよくある絵も収蔵品。
しかもダリだけじゃないんですよ、ピカソやゴッホ、マリー・ローランサン、ルノワール、シャガール、ミロ、セザンヌ、マティス、キリコ、マックス・エルンストなど、名だたる巨匠の作品も多数所蔵。
え?こんなとこでおかしいだろ、しかも休日にこんながら空きで絵画をさわれそうな間近でゆっくり見られるなんて有りえない贅沢美術館じゃないかっ!
2年間入り放題のパスポートも2000円と安っ!(特別企画展も入れる)
もっと近かったら、常設展示切り替えごとにでも通いたいわっ。特別展もなにやらおそしろそうなのばかりやってるし、都内にあったらゲロ混みになること必須。
絵画だけではなくダリの立体彫刻も多数。まさに怪我の功名でとんでもない美術館をみつけてしまった。足ひねってよかったぁぁぁぁぁ!
特別展ももちろんかなり見応えがあり、学芸員さんによる無料のガイドツアーなんてのもあった。よく知らなかった人でも楽しめるよ!
あまりに興奮してしまったので、VRでエッシャーの世界を歩こう体験の整理券を配布してたのに気づかず逃してしまったのが残念(人数制限あり)
あとは、ミュージアムショップに常設、企画を含めて額に入れて飾れるA3くらいのポスターがあったら良いのにな。(リトグラフだと高いのでポスターで良いw ポストカードだと小さすぎるので)