中日は勝山方面へ移動しながらの丸一日観光できる日でしたがあいにくの雨。
でもせっかく来たのだからよくばって回れる範囲はできるだけ見て回るぞと朝食後予定より早く出発しました。
まずは現存12天守の一つである丸岡城へ。(カメラのモードを間違えていたようでしばらく色味が変ですがw)
味気ない鉄筋コンクリートではない、往時の面影そのものを残す数少ない現存天守。別名霞ヶ城。
町中のやや小高い丘の上に立つ平山城です。天守は昭和23年に福井地震のために1度倒壊したものの修復再建された。
鯱もその時に銅板張りに復元されたが、太平洋戦争中に改修された時に石造りのものがあげられていたそうで、現在も残されていました。
丸岡城は安土桃山時代に建造されたと推定される、日本最古の天守といわれていて、柴田勝家の甥である勝豊により築城。
でも、何度も改修、復元が入ったためか、国宝ではなく国指定重要文化財という扱い。北陸で唯一の現存天守ということもあり、現在も国宝になるよう運動が続いている模様でした。
その後丹羽長秀他、家康の次男結城秀康や本多成重など含め城主は次々と変わって有馬氏の代で明治維新を迎えたという。
古い城ですから石垣も天然の石をうまく組み合わせて積み上げた野面積み。
中も入れますが基本的に展示物はほぼありません。建築自体を楽しみましょう。
さて、2階層目に上る階段ですが、これがもう見るからにとんでもない角度で1段が高く踏板も狭い。山の鎖場のごとくロープで体を引き上げるように上る。じっちゃばっちゃには絶対無理だが下りの方がさらに怖い。
2階層目も部屋自体はこじんまりしていて住むというより見張り用なのだろうなと思われる造り。
で、上にどこからあがるのかな?と思ったら。。。。。。ここ。
めっちゃ狭い壁の隙間ぎりぎりの急階段。完全一人ずつしか通れませんな。
天気が悪かったので周囲の眺めなどは全然楽しめませんでしたが、晴れれば日本海の方まで見渡せるようです。
本来なら桜満開の一番いい時期なはずでしたが、今年は気候の影響で遅れてしまったのでまだ三分咲きくらいだったかな?
事前計画では時間的に断念してたけど、計画より1時間以上早く出発したので通り道だし一乗谷も見ていこう!と急遽挿入。
最近TVなどでもあちこちで特集が組まれていましたが、歴史好きなら知っている織田信長に滅ぼされた朝倉氏の本拠地で、5代103年間にわたり長く越前国の中心地として繁栄した場所です。
発掘自体は1967年からともう57年くらい継続してるらしいのだが、近年遺跡が重文に指定されたり、立派な博物館が建てられたり、街並みを再現したりで北陸新幹線が通ったものだから一気に脚光を浴び始めました。
霧が出て雰囲気がよいように見えるでしょ?
最初は私もそう思ったのだが、裏山でなんかを大量に燃やしてる煙でした(笑)近くに行くと煙いんですって。。。
ほんと鄙びた両側に迫る山と川沿いのまさに谷あいの集落です。ウナギの寝床といった感じでかなり細長く広がっていますね。
この遺跡内でもハイライト的な存在の朝倉館跡の唐門
門の表側と裏側表面には朝倉家の「三ツ木瓜」が施されているのですが、内側には豊臣家の「五三の桐」の紋があるという趣向。
内部は遺構で礎石や庭園の跡などがあり、復元建築物などはない。朝倉義景公の墓所もあるので手を合わせて往時に思いをはせてみよう。
雨と煙(?)と桜が相まって、なかなかに幻想的な雰囲気のよいところでした。
山上には山城跡などもあり(登山道)、資料館までながく続く史跡など全部見て回ったら数時間はかかりそう。
ここまででもかなり時間をとられてしまったので、下城戸口なども見つつとりあえず資料館の方へ急ぐこととした。
一乗谷朝倉氏遺跡博物館は、2022年10月1日にオープンしたまだ新しくモダンな建物でした。
一乗谷の入り口にあるので、本来は遺跡見に行く前に立ち寄ってここで勉強してから行った方が理解は深まると思う(寄る時間の余裕があるかわからなかったので後回しになりましたが。。。)
まず入って正面に、博物館建設の時に発掘調査で見つかったという石敷遺構がそのまま保存されてました。
ここにこう川が流れていて、このあたりが護岸みたくなっていて、、、とリアルな様子がうかがえます。
2Fには往時の生活の様子がうかがえる貴重な出土品がかなりの数展示されていました。
が、特に私の気を引いたのが巨大な一乗谷の街並みを再現したジオラマですなあ。町人の動きがとてもいきいきしてて良い!
奥へ続くドアを抜けると、朝倉館の一部を原寸で再現してるエリアへ。
うん、さすがに立派です。でも華美じゃない。シンプルながらふんだんに使われた木材がすがすがしいですね。
ぐるりと取り囲んだ回廊の中心には中庭があり、花壇や坪庭などがあった模様。
行ったときには何かイベントがあったのか能舞台が設置してありましたが。。
歴史好きの人ならぜひ立ち寄りたい福井の名所2つでした。次は永平寺に向かいます。