野性の証明

激しい自衛隊隊っぽい演習場面が延々と流れるところから始まる。
そして安保闘争時代の過激派集団の強制的な鎮圧で活躍し、どういう性質かを暗喩する。
ああ、一般の自衛隊ではなく隠密部隊なんだなぁという認識をここで植え付けられるわけだ。

ここから一転して、とある鄙びた村の大虐殺場面になり、目撃者でもあるが恐怖のあまり記憶を欠落してしまった、たった一人の生き残りの少女と、部外者なのに偶然当日村に寄ったために巻き込まれて死んだ女性の妹を核として話が展開していく。

映像、音楽、構成などいかにも昔の任侠映画っぽく古臭さは否めないのであるが、ま～さすが角川！俳優陣がかなり豪華ʕ•̀ω•́ʔ✧
高倉健、夏木勲、舘ひろし、梅宮辰夫、ハナ肇、松方弘樹、田中邦衛、三國連太郎、薬師丸ひろ子、中野良子、、、他にもてんこ盛り。

特に舘ひろしのやんちゃ感溢れるバカ息子っぷりと、まだ中学一年の薬師丸ひろ子の幼さが昭和世代にはなんともたまらん！そうそう、この映画のオーディション合格がまさにデビューだったわけだし。

警察が武器を渡してそそのかし、殺戮をし終わったのを確認して手錠かけるとか、自衛隊が民間人殺しまくるとか、今の感覚では有り得ない理解不能な設定が、ちょっと入りきれないところはある。

いやいや、やはり一番おかしいのは音楽だった気がする。挿入歌のあまりにもベタベタなのや、場の雰囲気にそぐわないメロディーが急に流れ込んだり、本来映画と一体となってより引き立たせるはずのものが、何か間違ってた気がする！

とりあえず健さんは、いつも優しくて強い男の代名詞、、と。φ(．．)ﾒﾓﾒﾓ

しかし森村誠一さんの話って、人間の証明もそうだがやはり誰1人救われない後味の悪さがあるんだよな。