グイン・サーガ1巻~61巻

ファンタジー

とうとう手を出してしまいました。
元々魔界水滸伝は学生の頃に読んでいたが、その当時の時点でグイン・サーガの方がすでにかなりのボリュームがあった上に、それほどガチなファンタジー好きでもなかったので敢えて読もうとはしなかった。

しかし栗本さんが没して早十年。
最近水滸伝やレダなど読み返してやはり面白いなぁと。

完結することなく逝ってしまった作品の一つだが、やはり一番の代表作。
この先入手困難となる前に一気に揃えとこうと。

栗本さん直筆の正伝だけで130巻、外伝や有志による続編等も数十冊になるというバケモノ級だ(_)取り敢えず145巻まで。

モンゴール軍に滅ぼされたパロ王国の血の継承者で唯一の生き残りである双子の美しい姉妹、レムスとリンダが、逃避行中に豹頭人身の異形の戦士グインと出会う。
危ういところを助けられたと思ったのもつかの間、別のモンゴール軍に捕まり幽閉される。

そこは恐ろしい人ならざるものに支配されていたが、幽閉中に傭兵イシュトヴァーンとセム族の娘スニと出会う。奇襲のドタバタに紛れて脱獄した5人は一緒に奇妙な世界の旅の道連れとなる。。。

という感じでちゃっきちゃきのファンタジーな感じで始まるので、この年になるとちょっと気恥ずかしいところもある。

題名の通り「グイン」が主役のサーガ=つまり叙事詩的な物語ということであるが、実際にはグインその人がまったく出てこない期間が非常に多いw

とにかく登場人物の背景やそれぞれの国の事情などをそれぞれの立場から細かく描いていくので、ぶっちゃけその一人一人が主人公ともいえる。一人称ではなくそれぞれの視点。

最初がもろファンタジーだからと投げてはいけない。
なんせ栗本さんですからね、どんどん話はえげつなく、自己中なやつらや執念深いやつやら陰謀と悪の台頭なんかになってくわけですよ。様相は変わります。
同性愛的な要素あり、罪なき人々が蹂躙されていく様あり、魔界水滸伝的な雰囲気もありカオス化していきますよ~~。(基本的に女性は浅はかで傲慢なのが多いがw)

さまざまな冒険が入り混じる中で、40巻前後でまず嫌な奴も冷静沈着な奴も妙に人間らしくなってきます。
あのいつも落ち着いて何事にも動じなかったグインが恋?他人の運命を操って冷笑してたナリス様の弱気?リンダの少女期から大人の女への目覚め?弱気なレムスの深まる闇?

が、50巻前後でまた一変する。せっかく人間らしくなってきたナリスのダークサイドがさらに拡張し、レムスは闇から抜け出してき、イシュトバーンは陽気で楽観的で保守的な立場を一変していき、グインは。。。(」´Д`)」オォ━━━━━━イ!!

そして60巻前後でまた大きな転機がやってくる。今までの均衡の取れた世界が崩れて大戦乱の予感。

「指輪物語」も正直読み始めたころはあまり面白みがなかったが、だんだん話に引き込まれていった。あんな感じ。
話がすすむごとにそれぞれの人生が絡み合って、思いもかけない方向に運命がつむがれていくおもしろさ。読み進めるうちにどんどんはまる系ですな。

ただ、これ読み始めると他の本読む時間がなくなる(--;)