江戸川乱歩全集 第21巻 ふしぎな人

ミステリー

江戸川乱歩全集 第21巻 ふしぎな人 (光文社文庫)

本書は最初の短編3つと、子供向けに書き下ろした少年探偵団シリーズ
奇面城の秘密
夜行人間
搭上の奇術師
ふしぎな人
かいじん二十めんそう
が収められている。

明智探偵はあまり活躍せず、小林少年も捕まったりミスしたりで、ポケット小僧が実質的に主役になってるものが多い。

子供時代に図書館でよく借りて読んだが、江戸川乱歩の印象から、「そんなグロテスクで悪趣味なもの読むんじゃない!」と嫌な顔されるので、大草原の小さな家シリーズやドリトル先生シリーズの間に隠すようにして借りたものだ(笑)

しかし改めて読んでみると、大人向けの一般的な著書とは全然違う配慮がなされたもので、怪人二十面相は非常に紳士的でグロテスクでもない。
どんなに何度も邪魔されても、小憎らしくても殺すことはおろか、傷つけないよう細心の注意が払われてるんだね(^^;
小林少年に対してだけはちょっと厳しいけど。

しかし、明智小五郎って、かなりおマヌケな人何じゃないか?と思うことは度々ある。
頭が良すぎて自信過剰になり、慎重さに欠けてるというか、、
まあ、それ以上に何度も捕まえてもらってるはずなのに逃げられてる警察の無能さみたいなものが(。-`ω´-)ンー

怪人二十面相にした所で、愉快犯的な傾向が強い。
完璧に仕事をこなすこと以上に、相手を驚かせたり奇抜なことをやって見せたりするのに力を注いで、そんなことしてるから尻尾をつかまれるわけで、、
と、いうところもきっと憎みきれないおちゃめさなのだろう(笑)

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