歴史REAL vol.1

歴史(日本)

歴史REAL vol.1 (洋泉社MOOK)

合戦を科学的に検証するということで、おもしろそうだなと思って購入しました。

最近は、歴史に関する異説、逆説、新説などが結構論じられている。
とは言っても、現実が変わったというよりもともと歴史の資料に使われるような文献に残されているものって、勝者に都合良く、正当性を印象づける言語統制された主張のようなものだろうから、わざと記さないでいたことや修正、若干の誇張等が含まれていたり眉に唾つけてみる必要があるだろう。

内容的にはすごく目新しいというわけでもないけれど、画像も多く視覚的にもわかりやすいのが特徴だ。
武器等も、博物館でみても今まではそれほどの興味は引かなかったのであるが、形にもそういう意味があるのだなとわかると、ちょっとおもしろくなってくる。

屏風等も、持ち主や描き手によって写しのはずなのにアレンジが加えられたり微妙に登場人物が変わったりするところがおもしろいですね。西洋絵画の模写などでも似たようなことはあったようですが(笑)

正直なところ「ああ、聞いたことあるな〜」というものも結構ありましたが、地質学的、地形的、鉄砲玉の成分調査などの検証は、なかなか興味深いものがありました。

付録のDVDの方は、実弾発射のハイスピード映像などはおもしろかった。普段見れないものね(笑)

結構撃った後の反動が強くて、筒がはねあがるのもよくわかるし、火縄ってそういう仕組みだったのかと。

ただ、やはり一人で実演しても、集団で隊列を組んでやった場合にどうなのかの確証は、そうはっきりとは言い切れないと思う。

あくまで仮説で「難しい」ということはわかるが、立証にいたるには、腕も違う人をせめて20人くらいは集めて、横並びの2〜3列でやってみないとあまり真実味はない。(まぁ素人考えですが)

例え命中率はまずくても、へたな鉄砲数打ちゃ当たる作戦が行われなかったという証明にはならないと思う。
高価なもので、無駄にできないとは言っても、なにしろ戦場ですからね。。

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