怪:金縛りのこと

小噺

小学生~高校生くらいまでがピークで、とにかくほぼ毎晩のように金縛りに苦しめられ寝不足気味の日が続いた。
ほんと何事もなく朝まで眠れる日が有難かった(–;)

おかげで金縛り慣れというか対処の方策も色々編み出したんだけど、あまりにも日常化するうちに金縛りにも2つの種類があることに気づいた。

今は医学的、科学的にもかなり解明されているようだが、閉眼型と、開眼型という分類とも違う。

ひとつは、体の疲れやストレスが原因と思われる突発性のもので、これは夜中に限らず夕方や昼間、実際には寝てなくてもこたつの中などでも寝転がっている時にもやってくる。

症状としては全身が麻痺したように痺れるのは同じだが、前兆がなく突然ガッ!という感じで全身がかかる。頑張っても目も開けられないし、体のどこも動かすことは不可能。
苦しいけれども特に何があるわけでもなく、一定の時間経過後に自然に解けるので、不幸なこむら返り程度の認識。

もうひとつはかかる直前に分かる。
予感みたいなのがまずあって、それからコンマ/秒後に足のつま先から頭頂部にかけて、電流が走るように強い衝撃が走り、その後に痺れがジーンとくる。(この衝撃だけでも叩き起されるって)

さらに幻聴や幻影?のようなものも伴い、時により周囲を爆音のバイクが走り回ったり、体が浮遊する感覚があった後床にたたきつけられる衝撃があったり、人影が覆い被さってきたり、何度も話しかけられたり様々なことが起こるが、基本的に恐怖心を伴う。

そして目は開けようと思えばいつでも開けられるし見回せるが、開けたら嫌なものを見てしまう予感が強いので、なるべく開けないことにしている。(逆に言えば見てくれるのをじっと待ってる気配がする)、、、本当に開けられるのかな?と試してやはり見なけりゃよかったということもあったので。

まあ目を開けなくても直接イメージを送り込まれることもあるのですが( ´⚰︎` )
着物姿におカッパの古めかしい幼女が、足元(押し入れのある方な)からゆっくりと歩いてきて、「遊ぼ。遊んでくれなきゃダメだよ
だって、、、」などと語りかけて枕元までやってきたり。

解けた後に枕元の時計を見ると必ず午前1:30~4時前。特に2:22と3:33のゾロ目はよく見ました。連日続くとまたかよ!という気分になります。

特に仰向けに寝ている時にかかる率が高かったので、だんだんと色んな体形を研究して、横向きで膝をちょっと折り曲げた胎児のような姿勢が1番かかりにくかったことから、今でもその寝方が身についてしまいました。

また、前者の方はかかる時は一瞬なので不可避だが、後者の方はかかる予兆があるので、その一瞬のスキをついて寝返りを打つ、足や手の指を動かすなど体を動かすことが出来れば回避出来る。
ただしほんとコンマ/秒というかなりシビアな時間なので、分かっていても成功率は1/10程度でした。

また、とりあえず今夜は回避出来たぞ!よっしゃ!と思って安心しても、次に寝返りを打つ時、ほんの一瞬体が上を向いた時にかかることもあり「やられた!」と思うことも度々。(ちと待てこれは移動中で体動いてたはずやん!)

さらに1ターン金縛りが終わって解けたあとで、また連続でかかることもあります。
2回かかって1度回避して、またかかってなどと一晩に何度も金縛りチャンスがやって来ることもあり、まさに日々何かと戦ってるような様相。
こうなるともう怖いというより、金縛り時の全身麻痺の苦しさの方が勝ってきますな。

ところで、今となっては笑い話にしてるけど、考えられない受験の大失敗(本命の受験会場で試験開始と同時に爆睡して問題を何も読めなかった。さらに違う大学で面接試験の面接官と話してる最中に寝落ち)や、高校~大学時代も運動部でもないのに授業中いつも抵抗できない強烈な睡魔に襲われていたことなども考えると、実はナルコレプシーではなかったかという疑いが濃厚。当時はそんな言葉も知らなかったが。。。

医学的にはこの金縛りもナルコレプシーの1部だとも言われているが、他にも起こった現象を考えると全部がそうだとも言い切る自信は自分にはないな。

まあいずれにしても金縛りになって良いことはひとつもない。

ちなみに私の夢は今でも色、香、音、触感などやたらリアルなことが多いです。
だから悪夢とか見ると手足を引きちぎられる痛みとか感じてかなり最悪な気分になれます。