道中見聞録:旅の記録や美術館、博物館、地域のイベント

KENPOKU ART 2016 北茨城・高萩エリア

03 関東国内茨城県

芸術祭始まって以来のよく晴れた日曜日。ようやく海方面制覇に向けて出発!
まずは高速を使って一気に北茨城へ。
最初は内陸側の旧富士ヶ丘小学校です。

「HIBINO HOSPITAL(日比野美術研究室付属病院放送部)」 (日比野克彦)

2Fの教室を複数使用しての公開ワークショップで、段ボールを貼った床や立体物に細かく切ってある様々な色の紙を貼りつけて情景を創っていく。必要なものは準備してあるので気軽に参加できますね。

一番奥の部屋では、今まで行ってきた様々な活動が写真と共に展示されています。

「ケノプシア(人のいない空間)」 (ミトゥ・セン)

子供の数が減り、廃校が増えていく日本。子供はたくさんいても学校に通えないインド。
正反対なふたつをつなげるという思いで、空の教室にインドの子供たちの声が響き渡るという「音」の作品。

「物々交換プロジェクト」 (柚木恵介)

この屋台を引いて旅をしながら、出会った人々と物々交換をしていくプロジェクト。今までどんな人々と交流し、どういう交換をしてきたか、階段から写真がどどーっと並べられていました。
等価とかより高い付加価値とは限らない、いろんなものがおもしろい。

「今ここにある宙(そら)」 (林剛人丸)

黒いカーテンで真っ暗に覆われた体育館の中央に、鎮座していた飛行船。
残念ながら浮いてはおらず、床に重りで固定されていました。

メインの胴体部分に投影されているのは雲が流れる青空。時間と共に移り変わる空を暗闇でぼーっと眺める時間もよいもんです。

ここから海の方面に移動。実は五浦方面に来るのは初めて。

茨城県天心記念五浦美術館。
岡倉天心が晩年を過ごしたこの地で、関係の深い横山大観などの作品展示も見られます。カフェもあり。期間中は県北芸術祭の作品が大部分を占めています。

「ケノプシア(人のいない空間)」 (ミトゥ・セン)
さきほど旧富士ヶ丘小学校で見たのと同じコンセプトで、ヘッドフォンが用意されてました。
周囲には子供たちが書いた絵も展示。

ここに来たかった一番の目的はチームラボによるデジタルアート8作品!!

チームラボ / teamLab
最新のテクノロジーを活用したシステムやデジタルコンテンツの開発を行うチームラボは、アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、デジタル社会の様々な分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集...

「Nirvana」 (チームラボ)

これは見覚えある人もいると思う。伊藤若冲の絵画をモチーフにしたもので、
升目画という若冲独特の書き方まで参考にして取り入れている。

仕切られたドットの中にじわりとにじみ出てくるように彩色され、動物たちは色鮮やかに生き生きと動き、風景も四季を表現して変化していく。

「まほろば」 (チームラボ)

淡い色彩の中に刺繍のように金色がふちどり、なんだかふんわりしたシフォンの布のようである。
一見派手さはないけど私はこれ結構好き。

何もない土地に都が作られていく絵巻物になっていて、そのまぼろしのような美しい色彩と展開に目が離せない。これはちょっと立ち止まって写真とるだけじゃもったいない。
静けさや賑わいや祝福されたような神々しい世界を感じ取れるでしょう。

「増殖する生命Ⅱ」 「境界のない群蝶」(チームラボ)

シビックセンターの天球劇場で見たのと同じように増殖する演算が使われており、うねり、花が咲き、飲み込まれていく。
その周囲を生まれた蝶が羽ばたきまわる。

この2つの作品は連動しており、ある程度蝶が増えてくると今度はカンバスを飛び出して壁の周囲まで広がって羽ばたいていく。

この壁に飛び出した蝶に触れると。。。。。。。(-∧-)合掌・・・
繊細すぎる!はかなすぎる!
で、子供はおもしろがってバンバン叩き潰すので大虐殺が始まるんだなあ。

「生命は生命の力で生きている」 (チームラボ)

最初に墨で書かれた書が立体化していって枝となり、鳥が寄ってきてさえずり、雪が積もり、芽吹き、花が咲き、茂り、、、
うつろいゆく四季に身をゆだねた掛け軸という感じで、シンプルなんだけど侘びさびを感じる。床の間にぜひ。。

「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」 (チームラボ)

インタラクティブな手法満載の触れて楽しむアート。

降ってくる漢字を手を伸ばしてつかまえると、その文字どおりの現象が起こる。
「虹」なら大きく虹がかかるし、「火」なら炎が踊る。
どういう文字を捕まえるとどういうことが起こるかじっくり観察しながら楽しもう。

「空書 円相、無限相」 (チームラボ)

奥の一角にあるのはVR(バーチャルリアリティー)。ヘッドギアとヘッドフォンをつけると360度広大な空が広がる。
手に持ったスティックで墨文字を書くらしいが、ちょっと私の席は不調でどうやっても「一」か「〇」ぐらいしかまともに描けなかった(^^;)描いたところをじっと見ると黒い墨の中を鯉のようなものが泳ぎだすのが見えるだろう。

茶席「小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々」 (チームラボ)

これ、茶席に参加した人しか見れないと思って、別売りの茶席券購入して順番待ちしてたんだけど。。。

入り口入ってすぐのホールのど真ん中に、畳を敷いた小さな四角の空間が出来ていた。
自分が参加しなくても周囲で見ることはできるみたい。
ってか、参加すると一斉に囲まれてよい見世物状態になるかもww

かなり暗い空間のなかで、おもてなし役の着物をきたベテランお姉さまがお招き下さるので、靴をぬいで壁のない座敷にあがります。(同時に2名まで可のようだ)

そこへガラスの器に入ったお抹茶が運ばれてきます(ここで点てるわけではない)
作法に従ってゆっくりと少しずつ映る映像を楽しみながらいただきます。
茶碗を動かすと、床に残った花が散ってゆき、茶碗の中に新しい花が生まれます。

でもやはり好きな角度から好きなタイミングで写真を撮るには自分が参加者であったほうが。
さすがに飲んでる人の膝や手元を接写しづらいでしょうw

順番待ちも合わせて結局1.5hくらいチームラボ作品を堪能したかな(やはりどれもおもしろい!!)。
近距離にある六角堂へ移動。

茨城大学五浦美術文化研究所
岡倉天心遺跡の管理と、関連した日本の近代美術や内外の文化・歴史研究を行っています。

「Artificial Rock No.109」 (ジャン・ワン)

自然の奇岩の景観をバックに、旧天心邸前の芝生広場に奇岩っぽい彫刻がたつ。

旧天心邸内部では、また違うアート展の作品も公開されていました。
奥の間の障子に映る椿と波の映像。

眼下には、海に向かって張り出したところに六角堂。

松島ほどではないが、地層むき出しの岸壁と松と広がる海原の景勝地。
あり?六角堂って意外と小さかったんだね。

「雑草」 (須田悦弘)

最初どこが作品化わからず戻ってきたが、説明をよく読みなおして再度確認。多分。。。。これだよね?

海沿いに下る予定で途中大津港に寄り、漁協直営レストラン「市場食堂」にて昼食。
おまかせ定食は、煮魚、刺身、天ぷら、もずく、茶碗蒸しなどがついてなかなか豪華。

このまま高萩へ向かって、まずは高戸海岸(小浜)

「ソウル・シェルター」 (スッシリー・プイオック)

人の指が足代わりに生えた巨大なヤドカリのオブジェ。
それ以前にこんな綺麗なプライベートビーチみたいな場所があったんだと驚いた。

もうちょっと先へ進んだところにある高戸海岸(前浜)

「落ちてきた空」 (イリヤ&エミリア・カバコフ)

こちらは砂浜。
空が描かれた巨大なカンバスが刺さっています。やはりこの絵は青空の方がらしくなって似合う。

テトラポッドの方は空気をいれたカラフルなテトラポッド型のビニール素材のが混じってるんだけど、空気が抜けてしなび気味。もしかして台風で飛ばされちゃって数も減ってるとかあるかも!?

「テトラパッド」 (ニティパク・サムセン)

午前中の雰囲気ではここらで時間切れだろうと思ったけど、まだ行けそうだったので内陸へ切り替えして穂積家住宅へ。
江戸時代後期の豪農の住宅で有形文化財。建具やお庭など見所いろいろあるが、母屋はかなりの広い部分がレストランになってた。

藁ぶきの屋根のひさしがみたこともないおしゃれなつくりになっていました。

「pearl blueの襞 ー空へ・ソラからー」 (伊藤公象)

まず係りの方から右回りでぐるっと庭を一周してくると作品あるからと言われて周囲から散策。

陶芸家の作品で、陶器でできているようです。
ふにゃっとした柔らかそうな雰囲気で空と海の色の波のような感じに見えました。

「ウェブ・オブ・ライフ」 (デビー・ハン)

門わきの農具小屋の中一面にぐねぐねうねったワイヤーがつるされていました。どうやらひとつひとつ人間の顔を表しているようです。

「紅毛先生の驚異の部屋」 (サンドリーヌ・ルケ)

母屋の2Fに上がった部屋はかなり薄暗く、電燈の届かない所は陰になっていて見づらい。

江戸時代にオランダ医師が住み着いた部屋という想定された陳列部屋で、河童に関するものとか妖怪がとか奇妙なものが集められている。

「天を仰ぎ 地に立つ 者として」 (上野雄次)

1Fの階段逆側の小部屋は華道家の作品。
真っ暗な物置のような室内に土砂がつまれ、一輪の人工的な花が浮かび上がっている

古民家風ダイニングがとてもおいしそうなスイーツもメニューにあったので後ろ髪惹かれたが、
とりあえず間に合うならひとつぽつーんと離れたこれを回っておかないと後で来るのが面倒になりそうなので、、、

ラジコンポート

「Untitled (kenpoku)」 (ピーター・フェルメーシュ)

ここはラジコンヘリコプターを楽しむ団体が管轄してる広場らしい。
とりあえずかなり辺鄙で細い無舗装道をごとごと走って到着。

あ、ガイドブックとほぼ同じだった。
広がる雑木林と山をバックに、何かを仕切るようにひかれた一本の線。
多分この風景のこの場所じゃなきゃだめだったのだろう。。。

最初におもった以上に北茨城と高萩を回りきることができましたが、急いでもどった穂積家住宅はちょうどラストオーダー直後でした(;;)16:00閉館に合わせ15:30で終了。

この芸術祭は、行ったことのない見たことのない「場所」をいろいろ尋ね歩いて茨城再発見できるところがまたおもしろいですね。

後は天気や開始時期の関係で取り残したところをぽつぽつ拾っていくだけになります。

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