道中見聞録:旅の記録や美術館、博物館、地域のイベント

エジプト旅行記 2 ルクソール西岸

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ルクソールで連泊して、二日目は西岸の「王家の谷」方面へ。
ホテルの対岸に見えるのに、環境保護のために橋が王家の谷近くから8kmほど先に設置されてるということで、往復16kmほど大回りしていくことになる。

険しく切り立った黄茶の岩石の山が迫って、おお、とうとうエジプトに来たんだなあという感慨がありテンションがあがる。

王家の谷には60以上の墳墓が存在するが、日替わりで開いたり閉まったり変わるので、行ってみなければどの王墓がみられるかわからないそうな。
今回は特別料金のツタンカーメンの墓と、自由に選べる他の墓3カ所がみられるチケット付き。

屋外に露出して、風雨で浸食された神殿と異なり色鮮やかに残る壁画を楽しみにしていたのだが、現在は王家の谷内で撮影は一切禁止。携帯含めて撮影してるのが見つかれば警察に通報されるということで残念ながら写真なし(ーー;)

ただ、ここは団体行動ではなく自由行動だったので、好きな場所へ行って好きなように滞在できるのがうれしかった。

ちょうど空いてたこともあって、まずハイライトのツタンカーメンの墓から入った(笑)
想像以上に小さかったけど、ミイラと黄金の人型棺が安置されていたので心ゆくまでじっくりと眺めることができた。
棺のそばには案内してる現地人がいて、何やら相方に英語で説明してるようだったので、逆から壁画を眺めてたら私にはアラブ語で説明し始めたよ(ーー;)どの国行っても現地人と間違われる無国籍人っぷりをここでも発揮。行くまでに主要な王族名と神の名前はおおよそ叩き込んでいたので名詞でだいたいわかったけどね。。(てか後から思えばこやつチップ狙いの勝手にガイドじゃなかったか?w。他の人がたくさん来たせいか被害はなかったけど)

本日トトメス3世の墓は閉まっていたのが残念。
Merenptah,RamesesⅢ,RamesesⅨの3つを見てきました。玄室へ下る通路の両枠、天井、区切られた通路の門部分など、見事にぎっしりと壁画やカルトゥーシュ、ヒエログリフなどで埋め尽くされ、じっくり見てると時間がまったく足りない!時間があれば実費でもプラスRamesesⅤ,Ⅵの墓ぐらいは見たかった。
王家の谷だけで本当は1日いられそうなくらいのボリュームなのにもったいないなあ(><)

団体旅行だと、基本的にガイドが紹介するのは「見栄えのするきれいなところ」であり、「同じような雰囲気だから別に見なくても。。」となってしまう。
そりゃ墓だから雰囲気は似てるかもしれないけど、壁画など細かく見ていけば、死者の書の主人公である王が違うのだから同じはずはないと思うのであるが。。

とりあえず写真がないと寂しいので、ポストカードよりひとまわりほど大きい写真詰め合わせを購入。

後ろ髪を強く引かれつつ、「ハトシェプスト女王葬祭殿」へ。
山をはさんで王家の谷のちょうど反対側のあたりになるらしい。

この「ハトシェプスト女王」というのもかなり気になる存在。
基本的に継承権は正妃の第一王女にあり、その夫となることにより次代のファラオとなるという考えがある。そのため王子は形式的にでも継承権をもつ姉妹や叔母との近親婚をするのが普通だったようだ。(正妃の息子でなくともファラオになれる)

夫であったトトメス2世の死後、トトメス3世がまだ幼かったため共治王をつとめたということだが、実際の権力は彼女の手にあったようだ。
しかし女性がファラオになることは受け入れられないご時世。だからハトシェプスト女王も女性としてではなく、付け髭をして男性の格好をして君臨していたらしい。

気になったのでこんな漫画も買っちゃったw。山岸さん元々好きだし。。

トトメス3世が実権を握ってからは、ハトシェプスト女王に関わる像や壁画も破壊されたという。これもかなり特殊なことだと思う。
個人的な憎悪による行為だとか、女王を擁立したという事実を抹消しようとしたとか諸説あるようです。
しかし憎悪が強かったら一気にうりゃーっ!と打ち壊しそうなものだが、ちまちまと女王の部分やカルトゥーシュだけ地道に削り取ったりするかなぁ?という疑問もあり、後者の説の方が説得力あるような気も。

ハトシェプスト女王にしても、建築官のセンムトと愛人関係にあったとか、自分の野心のためにトトメス3世を傀儡にしたとか諸説もあるようですが、どうも持統天皇ともイメージが重なってしょうがない。センムトも増長した結果遠ざけられたようですし(←この人も謎すぎておもしろいw)。
歴史というのは結局勝者が自分に都合のいいように歪曲するのはどこでも昔からあることなので。。。。
でも、政治的手腕は持ってた人だから、支持を得て統治することができたというのは間違いないんじゃないかな。

並んでる像もみな男性の姿。個人的には非常に気になる人物です(だからカルトゥーシュも。。ぶつぶつ)

遠くから見るとなんとも優雅に見えるんだけど、間近で見るとごつごつ角張っていてあまり女性っぽさの感じられない建物だ。
レリーフは破壊されたせいなのか女王以外の部分もかなり状態は悪く、鑑賞にはちょっと向かないものが多い。

雄々しい軍隊の壁画とか(プントへの遠征と言われている)

ぬ?ライオンも一緒に戦ってる?

船を浮かべてるのはナイル川かと思ったら、エビやイカなど海洋生物も描かれてたことから海へも乗り出してたこともわかったんだって。しかも帆船だね。海を渡る技術も持っていたなら国外と交易をしていたとも考えられるね。

背後の王家の谷に連なる岩山が迫って、よりいっそう猛々しさを醸し出しているよーな。

ゆっくり見てたらまた集合時間ぎりぎりだよ(ーー;)

次に訪れたのがラムセス3世の葬祭殿。高くそびえる壁に刻まれた彫刻の保存状態もよく、(写真がゆがんでるのは歩きながら撮ったんだなきっと)

第1塔門左側の壁も

右側の壁も

今まで見てきたなかでもとっても奇麗に残ってる〜〜〜♪
陰になっているとはいえ、天井部分の彩色も鮮やか。。。だって紀元前1000年以上前に作られたものでしょ?すごい。

手がバラバラと、、怖い図。戦に勝つと、その捕虜の手を切り落として武功を数えたとか

さらに男性諸君には恐ろしい、大事なたったひとつのシンボルを切り落として武功を。。。
確かに手よりはかさ張らないし、切り取っちゃえばしぼむかもしれないけど(^^;)ナニイッテル?

生き生きと描かれた、レリーフでもひと味変わったものがあってなかなかおもしろい。

そのわりに像は結構破損が激しい。

柱の陰でも髪をわしづかみにされて泣きわめいてるような捕虜(?)の姿も。戦に関する物が多くかなり好戦的だったのかな?
それゆえハトシェプスト女王の政策と噛み合ないところはあったかもしれない。

奥の礼拝堂の方の壁は、さらに鮮やか。だれかこっそり塗り重ねてはいないか?(笑)

合わせ鏡のように並んだ塔門も面白い効果を出している。

小部屋もたくさんあるのでちょこちょこ入りながら回ってたら、やはりまた途中で時間切れ(–;)自分のペースでじっくり見られないのが団体旅行だと痛い。

バスでちょこっと走って、王家の谷を背景としたメムノンの巨像。記憶にも新しい気球事故があったのはここかな。今は気球はない。
2体ともアメンホテプ3世の像で、元々野っ原にこれだけあったわけではなく、アメンホテプ3世の葬祭殿が背後に建っていたということ。

この後ちょこっと実演もある、海外でもいろいろ紹介されたという、ハンドメイドの石細工のお店へ連れて行かれた。

値札がついてないので交渉となるのですが、なかなかまからない(笑)
最初についた若めの男性との交渉が決裂した後、もっと年配のおじちゃんがついたのですが、最初からもっとふっかけてきた(^^;)
そんでもって先ほど下がったところまでさえ強固に首をふり続け、これ以上まけられないと言い張る。
結局何度か来てるらしいベテラン添乗員さんの力添えで、最初の最低値でかなり苦い顔ながら交渉成立。
教訓。料金交渉は若手をつかまえよう。

でもって手に入れたのがこのホルス神。

他にもトト神やアヌビス神も気になってたんですが、造形的に一番かっこよかったから。
確かにやや高いんだけど、材質もしっかりしてるし、途中の市場やみやげもの屋や空港などで売ってる物と比較してみても奇麗でいい仕事してます。これは気に入った。今度行く機会があったら2体でもっと安く交渉できないかな(笑)

朝7時に出発したが、すでに午後もまわって日差しもかなり強い。2時くらいには「現在の気温は50度くらいになります」と言われてびっくり!これはちと大仰だったかもしれないが、ルクソール付近は5月でも最高気温は40度前後は普通のようだ。
湿度がないので意外と過ごせてしまうのだが、乾燥してるせいもあって喉は乾く。熱中症にならないように水分補給は重要だ。

昼食は結婚式など特別な場合に供されるという「鳩料理」。ぎゃっ!

頭はないけど形はまんまなのでちょい抵抗はあるよね(^^;)腹の中に米がぎっちり詰まっていて油も乗ってるんだけど、いまいち食欲が乗り切らず。。。女性客の中ではほぼ手を付けてない人もちらほら。
そういやレストランも車も冷房などついてない場合が多いようで、町を走ってる車も窓どころかだいたいバンなどドアも開けっ放しで走ってるもんな。。。

テーブルの下ではにゃんこたちが待機して、客の足下でうろつきまくってますw。まあバステト女神もいるし、古代から猫は大事にされてきたようです。

いったんホテルに戻って2時間ほど休憩して夕食は外のレストランへ行くために再集合。
その間にプールでクールダウンをはかるが、旅行でいつも持ち歩いてた水着がやたらきつく、ホットパンツのチャックが全然あげられなくなってたことにショック!!やばいだろうこの体型変化。。。。。

夜はケバブ。お米は日本のものと似ていて違和感がない。

翌朝はアスワンへ向かっての大移動があって早朝出発というので早めに就寝。

コメント

  1. sannzi より:

    いやー、よくこれだけ旅行記、きっちりまとめられましたね。
    写真も適材適所しっかり撮れているのが使われているし。
    映画や図鑑でしか見たことのない世界が本当にこの世にあるのだとわかって不思議な気さえしました。
    それにこれだけ歩き回れるなんてタフですね。
    最近のニュースで、確かにエジプトでは気温50度に達し、と聴きましたよ。
    ホルス神の値段交渉もタフだなと思いました(^_^;)
    私もですが海外での値段交渉は、日本人は苦手だと聞いています。
    でもかっこいい石像ですね、ジョジョのスタンド出てきそうです。

  2. aachan より:

    >sannzi さん
    ありがとうございます。いやあ、全然まとめられなくて、まだまだ続きます(^^;)1日単位にしても見所多いからやたら長くなって読みにくくなってしまう(汗)
    エジプトって子供の頃から本や映像には慣れ親しんできてミステリアスな国の代表的なとこだけど、自分がその地にたつことが将来起ころうとも考えられませんでした。

    確かに暑いんですが、湿度がほとんどないので、日本の夏よりはるかに過ごしやすい気がしました。現地ガイドさんに「今だいたい50度くらいですね」といわれてもまったくピンとこなかった(笑)日陰に入ると涼しく感じられるぐらいなので、田舎の方では車の窓やドア開けっ放し、レストランなども窓あけっぱなしで冷房あるほうが珍しい。
    昼間はみんな仕事はしないけど、家の陰や木陰と外でくつろいでましたねえ。てか、家の屋根が一部なかろうが、壁が崩れてようが、扉なかろうが気にしちゃいない(^^;)

    交渉は確かに日本人がもっとも苦手とするところかもしれません。どの辺からはじめたらいいのかも最初はわからないですしね。
    ふっかけてくるならまだ半額以下~1/3くらいからかな?と思うけど、ずるい商人は値段言わずに最初から「いくらならいいか?」と来られると、基準がわからず困る。海外出ると嫌でも強くならざるを得なくなりますなあ(笑)
    ハンドメイド品は材質や仕上げや職人の腕にばらつきが大きいので、自分の目でしっかり選びたいですね。

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