9月の頭に終わってしまうというので、「写楽 幻の肉筆画」という特別展を見てきました。
場所は両国の駅前すぐにある江戸東京博物館。いやあ、何年ぶりに来ただろう。。。
写楽と言えば、日本人ならたいてい名前ぐらいは聞いたことがあるでしょう。
現代では江戸時代の代表的な浮世絵師として名が通っているのに、実際の活動期間が異様に短く、謎に満ちた人物です。別人説などもいろいろありましたねえ(^^;)
で、浮世絵と言えば、通常「錦絵」と言われる版画刷りが一般的なわけですが、このたびこの写楽の肉筆の作品が見つかったと。
実は肉筆画も浮世絵の中に含まれるのですが、こちらは直接手書きの1点ものですからもともと貴重な上に、写楽の肉筆作品は今まで存在することすら知られていなかったということで1大ニュースとなったわけです。
皮肉なことに、当時は日本では写楽の絵は認められてなかったせいもあってか、所蔵してたのはなんとギリシャ。
グレゴリオス・マノス氏がこつこつと日本の美術を蒐集してくれていたおかげです。
で、「写楽」を強調して大々的に宣伝してるので、きっと写楽の作品がたくさんあるのだろうとわくわくして見にいったわけですが。。。
ま、珍品ということで、肉筆画は宣伝に使われているこの絵1つのみ。小さな扇でした(^^;)
Page URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AYonezabur%C5%8D_Matsumoto_and_K%C5%8Dshir%C5%8D_Matsumoto_IV_(1795).jpg
File URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/be/Yonezabur%C5%8D_Matsumoto_and_K%C5%8Dshir%C5%8D_Matsumoto_IV_%281795%29.jpg
Attribution:Tōshūsai Sharaku [Public domain], via Wikimedia Commons
写楽の作品は、他に錦絵2点。以上!
。。。。。。。。。
もともと数が多いというわけではないから、ここに固まっていたというわけではないしね(^^;)
えーっと、メインの「写楽 幻の肉筆画」が意外と人気がなくて、来場者数の割には周囲がすごい混雑することもなくじっくり見れました!! 阿修羅展の時の大混雑とはえらい違いだ。。。。
他に、狩野派の屏風絵やら、北斎、歌麿など数多くの錦絵がありました。主に役者絵と美人画が多かったけど。
私がじーっと足を止めたところは
歌川豊春「浮画源頼光土蜘変化退治図」
喜多川歌麿「山姥 金太郎 髪削ぎ」
葛飾北斎「百物語」各種(少し前に国立博物館でも展示してたけど)
葛飾北為「福原殿舎怪異之図」
卍楼北鵞「椿説弓張月 巻中略図 山雄主のために蠎蛇を噛で山中に躯を止む」
。。。って妖怪ものばっかかよっ!!
卍楼北鵞という人はこの1点しか出てなくて、初めて知りましたがなかなかおもしろい。今度チェックしてみよう。
後は享保までの初期の絵師、奥村政信の「遊君」シリーズもおもしろかった。こちらは仙人ものですが。。
あとは
喜多川歌麿「深く忍恋」
歌川豊国「両国花火之図」「新吉原桜之景色」
などもよかったです。北斎の冨嶽三十六景などの有名処もきてました。
とりあえず数は多く、どれも大きくはないのでかなり近寄ってじーっと見なきゃいかんので、それなりに時間もかかるし疲れるので、休み休み。。。。といきたかったが、すべての椅子が年配の方々に占拠されてました(笑)
個人的には歌川国芳の「金魚づくし」シリーズとか、なまず絵なんかが好きなんだけどなかった。、、、海外の方にはあまりうけなかったのかな?(^^;)
特別展は撮影禁止なので、写真はありませんが、通常展のほうもみてきましたよ。
えいっ!! (は~~い助六です)
かつらとか舞台化粧の勉強にもなります。こういうのまた3DCGとかにフィードバックして。。
えー、ジオラマなんかも非常に好きなんですが、やっぱり「四谷怪談」の舞台細工の仕組みがいつ見てもやっぱりおもしろい。。。。。
精巧に作られたミニチュアの建築物も良い仕事してますな。
小さいのだけではなく、実寸大の建築物もあって街並みも楽しめます。
じっくり見て回るとやはり2時間くらいはかかっちゃう(^^;)特別展と両方だと休憩はさみたいね。