花巻には数多くの温泉があります。
温泉街と呼べるような大きな集合宿泊施設があるわけではないけれど、12号線沿いにぽつんぽつんと一軒宿が点在しています。
そのうちの鉛温泉にある「藤三旅館」に宿泊してきました。
600年前にここの先祖が白猿に導かれて発見したと伝えられる歴史ある温泉で、いまでも湯治客がひっきりなしに訪れるようです。
古くからの温泉らしく、いまでも湯治用の自炊棟があり、旅館部とわかれています。
今回旅館部に2泊させていただきました。部屋の窓からは渓流が見下ろせて自然たっぷりです。
廊下もこんな感じで床に敷き詰められた絨毯と、磨き込まれたてすりや窓枠がとてもいいレトロな雰囲気。
部屋自体は時代を感じさせますが、最近一部のドアやトイレを改装した模様で、館内は清潔です。
自炊棟に男女別内風呂と旅館部に男女別内風呂、露天風呂とここの名物「白猿の湯」があり、4つの温泉が楽しめます。(旅館部の内風呂は時間で男女いれかわるので、5つともいえる)
源泉だけで4つあるらしいですが、どれも湯量豊富な透き通ったお湯で、単純温泉・アルカリ性単純高温泉です。
なんといっても売りは、加熱や循環・差し水などを一切していない掛け流しの100%天然温泉ということで、温泉マニアにはたまりません。
自然のままなので、時間によってはかなり熱くなっていることも、、、だからといって水じゃばじゃばするのはやめましょうw。
もちろん私が大好きな「日本秘湯を守る会」に加盟しています。
内風呂に関しては、おそらく、、、もともと本当の湯治客向けだったためか、地元の銭湯みたいな雰囲気です。
ある意味これも情緒かw。
明るいタイル張りの浴槽で、旅館部の方はなんか子供プールみたいになってしまっているのがちょっと残念。
露天風呂は比較的近年にできたのかな?柱もまだ新しさが残るのですが天然岩風呂で真下を川が流れて涼しげでいい感じ。
外気に触れているため湯温も長くはいっていられる程度に冷めていて気持ちよかったです。
名物「白猿の湯」は基本的には混浴なのですが、朝、昼、晩と3回にわけて女性専用タイムがあるため、宿泊客ならまず入れるでしょう。
日本一深い風呂だそうで、身長161近い私で、もっとも深いとこであごの下まできます。つまり、、、、、
立ったまま入るお風呂
なんです!立ち風呂というそうな。
浴槽は天然岩で、ごつごつしているため高低差がありますので身長低めのかたでも大丈夫かと。
一緒にはいったおばちゃんが、
「あたしゃずーっとつま先立ちではいってますよ」
と言ってましたが、それはうっかり深い部分にはまってたんではないでしょうか。。。はじっこいけばもっと浅いですよ?w
湯がどこから注ぎ込まれているのか一見わからず、しかもあふれ続けていたため皆さん不思議そうに探しまわってましたっけ。
正解は浴槽の底の真ん中付近のちょっとでっぱった岩あたりでした。近づいたら熱かったのでわかった。。。
古い様式を残しており、基本的に脱衣室というのがない。
廊下の扉をあけたらいきなり浴槽が丸見えでびっくりしました。
吹き抜け2階が入り口で、1階分階段を降りて風呂場に到達するかんじで、天井が高く開放感があります。
現在階段を降りたところに脱衣所がありますが、風呂の横に目隠しを立てて、脱衣置き場を作ってある程度。
みんな立ちっぱなしでぷかぷかしてるのがなんともオマヌケなんだけど、この立ち湯という方式は水深深い分、下の方が水圧かかるため、バランス的には非常によいマッサージ効果があるのだそうな。
食事はこんな感じで、朝晩宿泊部屋ごとに別室で用意してくれます。
お膳が据えられてお料理がのっかってます。他人の目もきにせず、部屋でばたばたすることもないので、いい形式だと思います。
ひなびた所だし、周囲にもなんにもないけれど、結構人気あるようで、平日2泊したんですが、満室になってました。なんにもないところが喧噪とも無関係でまたいいんですよね。
宿泊客もご年配の方が多いみたいで、お風呂でこちらのほうのおばあちゃんと一緒になることもたびたびありました。
気さくによく話しかけてこられるのですが、方言が難しくて半分くらいは理解できなかった。。。おまけに耳も遠く風呂場で大声で受け答えをw。
うーん、英語より難しいかも。。。単語を拾い聞きしてやりとりしてましたが、果たして自分の受け答えも正しいものであるのかは不明。
どうでもいいが、私は昔から年配のかたには何故か話しかけられやすい。
道をあるいていて、、、旅先で、、駅のホームで、、、お風呂で、、いろんなとこでよくつかまる。周りに他の人がいっぱいいても、何故か私がつかまる。。変なオーラがでてますか??