エジプト旅行に行く前に、訪れる予定で「ハトシェプスト葬祭殿」というのが王家の谷の近くにありました。
古代エジプトにおいて、唯一女でファラオとなった人物であり、死後神殿などから事跡を抹消された人物。
ファラオ(トトメス1世)の王女として王位継承権を持って生まれ、トトメス2世と結婚して王位を授けたものの先立たれ、妾腹の息子を跡継ぎにという遺言があったが実質上の権力は彼女が握っていた。。ということはわかっていたものの、謎は多い。
ファラオの死後、妻が王位継承権に大きな影響力を持つことはあれども、そのまま自分がファラオになることはまずない時代だし、しかも「付け髭をして男装して」君臨していたという。
後世のクレオパトラなどは逆に女を武器にしてるぐらいで他国をみてもかなり珍しいことではないか?
そもそもどのようにしてファラオの座を獲得して周囲を納得させたのだろう?(王女、王妃であったことは国民誰もが知ってたはず)
また、ファラオ=神の子でとても神聖な存在であるから、死後も丁重に扱われて崇められるはずなのに、存在してた事実を抹消するように像やレリーフなどが破壊されたのは異例。どのようにしてそんなことができたのか?
それが知りたい!
と思って手にしたのですが。。。
本書は「王位に就く前、王妃になる前の少女時代」で終わっていた(笑)
山岸さん独特の魅惑的なワールド満載で、運命の波はおしよせてるのが感じられるし、男装も自然なこととなるような展開でおもしろくはあるのですが。
できればそのままの雰囲気でも一生を見てみたかったな。
他にもエジプトの幻獣をテーマとした小作品が3作入っています(現代もの)
個人的にはこちらの「スピンクス」が怪しい魅力満載で一番好きですね。