三国志に引き続き、ようやく北方謙三さんの水滸伝を読み切りました。全19巻あるから長かった~。
今までにも他の著者の「水滸伝」を読んでいて、結構好きなお話だったんです。なんというか「漢の世界!」って感じじゃないすか!
ただ、もともと一人の人間が手がけた小説というわけでもないようで、なんとなくちぐはぐな面や理解しがたい場面もあったのですが。。。
この北方版水滸伝を従来の水滸伝と同じ作品だと思ってはいけない!
はじめて水滸伝の世界に触れるかた、これが水滸伝というものだと思ってると火傷しますぜ。
今までの水滸伝を念頭に置いて読まれるかた、頭を切り替えないと混乱しますぜ!
そう、これは水滸伝であって水滸伝ではない、、、北方さんの独自の小説と言った方がいいぐらい違います。
登場人物の名前や得意とする武器、各登場人物に降り掛かる災難、元の職業などは踏破していますが、人物像や行動、さらに結末までまったく違ったものになっています。
一番大きな改変は、裏の組織の登場でしょう。原作にはないものが導入されており、そのため存在しなかった人物や動きがはいっています。
しかし、これによって不自然さをぬぐい去り、説得力のある話に仕上がっています。人間味が増しているんですな。
そういえば、「百八の魔星、再び世に放たれる」の挿話がなかったな。。。
特に魯智深、武松、李逵の扱いがかなり特殊なものになっています。あと王進がまったく違った形で妙にクローズアップされます。
公孫勝の扱いもまったく別物になっており、そのため羅真人も登場せず、、、、
とにかく今までの常識をくつがえす水滸伝になっています。
こんな感じですすめていったら最後はどうなるのだろう?。。。。とドキドキでしたが、やはりまったく別物になってましたw。
既成概念はすべて捨てて読むべし。素直にとてもおもしろいです。
あとは読んでのお楽しみ。