怪談・奇談

民俗学

怪談・奇談 (講談社学術文庫)

小泉八雲とラフカディオ・ハーン。
どちらの名前も聞いたことがあるが、この2つの名前が同一人物をさすものだと気づいたのは、比較的近年のことでした。。。

まあ、知っていたとしても、彼がどこの生まれで なに人であるかまで知ってる人は以外と少ないんじゃないかな?

調べてみてわたしもびっくりした。ギリシャの生まれで父はアイリッシュ。フランス、ロンドン、ニューヨークにカナダなど渡り歩いて、最終的に日本へやってきて妻を娶り帰化したという、かなりインターナショナルな人物だったのである。

日本の文化や口伝の古い怪談などを欧米に紹介した功績がたたえられるが、日本に対して与えた影響も大きい。
特に「怪談」と言えば、小泉八雲だろう。

「雪女」「耳なし芳一」「ろくろ首」「姑獲鳥」「振袖火事」などなど。。。
子供の頃どきどきしながら聞いた話がぎゅっとつまっています。この本自体はかなりのボリュームがありますが、短編ばかりなので、じゃんじゃん読めちゃう。
女の執着心とは、げにも恐ろしき。。。(ーー;)だから鬼になると言われるのは女なのだ。
怖いだけじゃなくて、異世界へといざなわれる「奇妙な話」も載っています。

小泉八雲の創作小説ではないのだが、節子夫人の語る話を元にしているので、こうして口伝えでいくうちに、元の話から多少脚色されている面もあるとは思います。

巻末に「原拠」ものっているので、読み比べてみるとどう違っているのかも比較できておもしろい。(読みにくいけどね)
これだけ現代でもわかりやすく、読み易くまとめてくれたことに感謝!

個人的には「果心居士の話」好きだなぁ。
後半は随筆っぽい観念論的なものも掲載されてます。

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