安倍晴明・怪

時代物フィクション

安倍晴明・怪 (光文社時代小説文庫)

夢枕獏さんの「陰陽師」を読み始める前に読んでいたのが、小学館から出ていた谷恒生さんの「安倍晴明」シリーズ。
なんとなく大衆的な娯楽色が強い作品だったような印象があったが、今回光文社から出ていたこの本をあらためて読んでみると。。。

文章的にはとても読み易い。時代背景もよく書き込まれていて、情景も目に浮かぶように描写されているし雰囲気もよくでている。
ただ。。。。

「エロい」

やばいなこりゃ、公衆の面前では読めない(ーー;)
ところどころで描写される”あやかし”が淫乱貪欲。性描写が妙に緻密に生々しく描かれているので、たまたまそのページにさしかかった時に他人の目についたら、官能小説を読んでると勘違いされそうで恥ずかしい(笑)
表紙絵が清々しいので、うっかり手にしそうだけど、お子様にはおすすめできませんな!

夢枕獏さんが”さらさら”。。という感じだとすれば、こちらは”ねっとり”といったところか。芦屋道満もかなり油ギッシュ(笑)
まあ、安倍晴明のイメージは壊れてないので大丈夫(?)

そんな流れで美少年と美少女、妖艶な美女と野獣、美しい双子などが登場する。
当然源博雅は出てこないけれど、代わりに時の権力者「藤原道長」が相棒のごとくクローズアップされてます。
紫式部などなじみ深い人物も関わってくるので、話自体は楽しく読めるんじゃないかな。

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