書庫:読書ログ

黒岩重吾

歴史(日本)

弓削道鏡〈下〉

後半は淳仁天皇と譲位して上皇となった孝謙女帝との確執の激化から始まる。黒岩氏は天皇と言えども神格化はせず、一人の感情のある人間として扱うのだが、正直なところ、私は黒岩氏の描く女性像はあまり好きではない。なんというかそれは、男の目から見た女と...
歴史(日本)

弓削道鏡〈上〉

道鏡と言えば、後世「仏に仕える身でありながら、政治的野心を持って天皇を影で操った極悪人」「看護と称して手篭めにしたエロ法師」というようなレッテルが貼られている。だが、その風評を流したのは誰か?ということになれば、やはり排除した側の藤原氏では...
歴史(日本)

斑鳩王の慟哭

あまりに偉大な親を持った子供は、コンプレックスの海で溺れる。もちろん、それを乗り越えてさらに名を残す場合もあるのだけれど、周囲から常に比較の目で品定めされ続けられれば、萎縮してしまうか逆に肩肘を張ってしまうのも自然なこと。また、それだけのカ...
歴史(日本)

女龍王神功皇后〈下〉

下巻は、後の仲哀天皇との結婚準備のために、下関付近の穴門の豊浦宮に向かう途中の葛藤から始まる。ちなみにこの「豊浦宮」は、のちの推古天皇の皇居であった、奈良、飛鳥の豊浦宮とは別物であるようだ。上巻が神聖な神に仕える厳格な巫女といった雰囲気に対...
歴史(日本)

女龍王神功皇后〈上〉

精緻な時代考証を元に、自由な想像の翼をはばたかせて古代の人々を生き生きと描く黒岩さんが、ほとんど資料も残っていない伝説の時代へ。なにしろ飛鳥・奈良時代以前、卑弥呼の時代の後のことであるから、神功皇后の存在自体が疑問視される意見もある。この名...
歴史(日本)

役小角仙道剣

これまでにも黒岩氏は、数多くの古代権力者たちの争いや憎しみ、悲哀や愛憎等を生き生きと描いて来た。しかしそれはあくまで「上」の話であり、庶民や奴婢の生活を踏み台にして成り立っていた。人間としての尊厳も認められていない過酷な世界。。。今回は珍し...
歴史(日本)

闇の左大臣―石上朝臣麻呂

物語の主人公である石上朝臣麻呂とは、物部の総氏神である石上神宮からとった姓で、八色の姓の制度における朝臣という一種の地位を示す麻呂という人物。元々は物部麻呂、そう蘇我氏との戦いで破れた物部氏に連なる人物です。ただ一口に物部と言っても、同族枝...
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