大ブームを巻き起こした風呂漫画「テルマエ・ロマエ」の作者であるヤマザキマリさんの、エッセイ(ブログ)です。(最後を除いて漫画ではありません)
テルマエ自体は風呂好き、歴史好き、マニアック好きな私としても、ストライクにおもしろい漫画であるわけなんですが。
ご本人もマニアックな個人的嗜好で楽しみながら書いたものが、これほど大衆受けするとは予想だにできなかったようですね(^^;)
そもそも、これだけの大ヒットとなった漫画が、何故非常にマイナーなコミック誌(失礼!)から出たのだろう?何を基準に作者のヤマザキマリさんは、この出版社を選んだのだろう?と、いうのは長らく疑問に思っていたところでした。
付録のテルマエてぬぐいやブックカバーが欲しくて実際にコミックを何度か購入してみたのですが、全体的に結構マニアックな雑誌という印象でしたので(笑)
この著書を読んで納得がいきました。
むしろ、コミックビームだったからこそ、この名作が世に出られたと言ってもいいのであろう。
そしてヤマザキさんも、この雑誌からヒットとなったことを不服に思うどころか、この編集部を愛してやまないのだなと感じました。
さて、映画「テルマエ・ロマエ」なんぞは、名のある俳優さんばかりだったせいもあってか、私には「濃い顔の日本人」にしか見えなかったので、現地撮影では黄色人種が神聖なローマ帝国を、、と不評なのかなとも思っていたのだけど。。
実はイタリア女性たちからも「とってもハンサム」と熱い視線を送られていたとは意外でした。へえ、濃い系日本男子はイタリア受けする容姿だったんだ(笑)
海外暮らしの様々な日本との文化の違いもおもしろい。やはり日本人って生真面目でいろいろなことを正確にこなしていこうとする人種なんですね。郵便物でも手荷物でも、運搬途中で紛失なんかしたら責任問題を激しく追求されますしね(^^;)
そうそう、交通手段の大幅な遅れや物の値段のアバウトさなど、海外旅行にいくとつくづく適当だなと思うこともしばしば。
それにやはりお風呂は大事。湯船でのリラックスタイムは疲れを癒すのに非常に重要!
あの、洗い場もなくバスタブの中で体を洗わなきゃいけないユニットバスでさえ不服なのに、シャワーしかないとこもありますからねえ。ドラッグストアで入浴剤探してもまず見当たらないもの。
しかし、、こう言ってはおこがましいのですが、ヤマザキさんの感覚は結構私と似ているのかもしれないと思いました。
子供時代から少女漫画には縁がなくて、漫画と言えば少年漫画、ギャグ漫画、恐怖漫画。
思い立ったらあまり先のことは考えずにすぐ行動を起こしてしまう。
海外旅行経験もなく、ましてやしゃべれもしないのに一人旅に出てしまったり。
まあ私は国内だけですが、転々とあっちこっちへ引っ越しの多い放浪族。
一人暮らしド貧困生活も経験済みなので、貧乏旅行もそう苦に思わないとこもある。
3DCGですが、絵を作る時は年頃の美男美女は苦手で、中高年の親父や老人を描くのが好き。ほんと親父や老人まみれの時もありますからね(笑)
多分かなりマイペースでマニアックで、特に大金稼げなくても好きなことをやっていたい人だと思うんですよね。
こう突発的に売れて仕事の山に埋もれている状態は精神的にかなり辛い状況だと思います。
でも興味があることだからこそ、自分を追い込んでも続けられるんでしょうね。
ヒットしたのがこのテルマエではなく、あまり好きではないのに仕事と割り切って書かされているようなものだったら、そうはいかなかったかも。。
巻末の台詞もないサイレンス映画みたいな短編漫画「VICTORIA」も結構ツボ。
ほんと延々と状況描写だけなのに、人々の熱気と歓声が伝わってきてすごく臨場感があ…