陰陽師―夜光杯ノ巻

時代物フィクション

陰陽師―夜光杯ノ巻 (文春文庫)

夢枕さんの陰陽師シリーズもはや11作目? 清明に関する逸話は本当に多いですね。
源博雅を相棒に出したのが見事なほどにはまって、もはや彼ぬきに考えられないほどになっている。
基本的には短編で、しっとりとした文章も読みやすくつい手に取ってしまう。

今回も名楽器に宿ってしまった精の話、訪れの途絶えた男を思うあまり鬼になってしまった女の話、経の功徳で変化する虫などおなじみの命題の他にも、古い神々や冥土の使い、異世界を訪れる話など変化にとんだ多様な短編で楽しませてくれる。
特に最後の話などは、ちょっと違った趣向になっていて、ああ、こういう展開もあるのかと。
ある意味に多様な話も多いのですが、飽きさせない良いシリーズですね。

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