「貫井さんの作品にしては雰囲気が違うよ」と手渡されました。
確かに爽やかで軽いタッチだったので、風呂で一気に完読。
高校から大学という年代のせいもあって、青春小説のようですが、内容的には実は結構重い。
仲間はずれ、偏見、差別、猜疑心、葛藤、見返りを求めない献身、夢、友情などなど。。
ただ、これが多感な時期の気持ちの起伏やなんとなくウキウキはずむ楽しい物事などにくるまれて、かなりやんわりと仕上がっている。
それぞれの登場人物と出来事がどこで交わるのだろう?あーそうきますか!というところはやはりミステリー要素もあるといえるんだろうな。
貫井徳郎さんの作品を読み続けてきた人には、ちょっと軽すぎて物足りなさも感じるかもしれない。
でも読みやすいので、若い世代の人たちにも読んでもらえると、何か気づくものがあるかもしれないね。