ラスコー展 ~クロマニョン人が残した洞窟壁画~

03 関東国内東京都

年末年始ばたばたで遅くなったが、クリスマスの日に時間がとれたので「世界遺産 ラスコー展 ~クロマニョン人が残した洞窟壁画~」を見に上野の科学博物館へ行ってきました。

特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」
2016年秋、特別展「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」が、国立科学博物館で開催されます。2万年...

私は遺跡とか考古学とか世界遺産とか好きだけど、一般的には絶景や人気の恐竜などとは違って地味でマニアックな分野だし子供にもおもしろくなさそうだからそれほど人気はないだろうと思っていたんですが。。。
それなりに混雑してました(^^;)

まあ時節柄もあったのかもしれないが、カップルや親子連れが多い。

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会場に足を踏み入れてまず目を奪われるのはクロマニヨン人の母娘の姿。
そこそこ綺麗なお母さんとめっちゃ可愛い女の子!!

昔北京原人展とか見た影響か、もうちょい猿人っぽい雰囲気を想像していたが、現代にいてもおかしくはない顔立ち。

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ラスコー洞窟の各部分を縮小した模型の部屋は、壁画は描いてないが形状がよくわかるよう覗き込めるようになっている。

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何気にここ楽しいw
洞窟の形状が本来ない外壁の形でも見れるのは、今後3DCGで洞窟作成する時とかの勉強になる。

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そしてこの展覧会の一番の見せ場は、実物大に模写された壁画の様子。

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内部はかなり暗いが、動物園や水族館と同じく博物館内も三脚、フラッシュは禁止。
ある程度明るいレンズでしっかり脇締めて固定してないと厳しいと思う。
説明書きは後で自分が確認できりゃいいや程度に急いで適当に撮ったため見づらいものが多いが(最初使うつもりなかったw)、コンデジなどではこうなりがちだと思う。

「1 褐色のバイソン・ヤギの列・馬の列」

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他の線とまぎれてかすれがちだが、彩色は意外と残っているもんなんだね。

時間で通常ライトとブラックライトが切り替わり、線刻がくっきりと浮かび上がる仕組み(一部の壁画)が使われており、さらに光量は厳しい状況となる。
でも、細部がわかりにくかった絵もこれで外郭が浮かび上がるので、次に明るくなった時にオーバーラップして把握できる。

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ただ棒立ちじゃないんです。いななく様子や走る様など躍動的に描かれている。
少なくとも現代人の子供よりは優れた観察力と表現力を持っていたということですねえ。

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「2 泳ぐシカ」

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首だけ並んでたくさん描かれているのは、群れが川を渡っていく様子を描いたもののようだ。
顔の角度がそれぞれ異なるのは、息継ぎや必死な呼吸をも想像させますね。

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「3 黒い牝ウシ・ウマの列・謎の記号」

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たくさんの生物たちの群像。牛の足元に謎の幾何学模様が描かれています。

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この壁画については後のコーナーで、動画と壁面に映し出される壁画をシンクロさせた説明があるのですが、単純に一色で動物たちを塗りつぶしたものではないんです。
丁寧にグラデーションをかけた重ね塗りがなされており、繊細な美学を持っていたことに感銘を受けました。

[peg-image src=”https://lh3.googleusercontent.com/-LDSBO2MvvPI/WHB5YfyCWFI/AAAAAAAAw5Q/fCT1CgpFoFokcITsz_1tlOxEUzgza6iJgCCo/s144-o/blackcow4.JPG” href=”https://picasaweb.google.com/109425650485415836391/6145783680879368209#6372726934484441170″ caption=”2016 ラスコー展(黒い牝ウシ)” type=”image” alt=”blackcow4.JPG” image_size=”4608×3456″ ]

「4 背中合わせのバイソン」

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比較的色も輪郭も強くくっきりと残っている壁画。
左右からそれぞれ向かって来たバイソンが、すれ違う一瞬を捉えたものなのでしょう。
赤い部分は季節による毛の色の変化を表しているとか。

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「5 井戸の場面」

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一目でなんの動物かわかりやすい他の壁画に比べて、一番よくわからぬものが描かれている。
前足部分が磨耗して消えている左側のサイと、右側のバイソンらしきものに挟まれた真ん中。。。。
二足歩行の人のようなものが描かれているが、するどい嘴がある!?

その下にも鳥がついた長い棒のようなものがあり、その右には矢か槍のようなもの。

しかし驚くべきは右側のバイソンをよーく見ると、腹に槍のようなものが突き刺さり、中からどばーと内臓のようなものが飛び出している。

そして全体をもう一度よく見ると、狩の場面でバイソンに大きなダメージを負わせたものの、怒り狂った角で突き飛ばされた様子に見えて来る。

でも鳥人間。。。。。

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この時代はすでに恐竜は死に絶え、哺乳類が台頭してきているがまだやたらでかい動物が多い。
マンモスもいたはずだが、なぜ描かれていないんだろう??

[peg-image src=”https://lh3.googleusercontent.com/-efnt9OKpPlw/WHB5YQcLUjI/AAAAAAAAw5g/I8vjM8GABgQe2I7Edpb-qTpEvU_bycFvACCo/s144-o/161225_0421.JPG” href=”https://picasaweb.google.com/109425650485415836391/6145783680879368209#6372726930366222898″ caption=”2016 ラスコー展” type=”image” alt=”161225_0421.JPG” image_size=”4608×3456″ ]

「オオツノジカ」複製標本。角も非常に立派に張り出しています。

[peg-image src=”https://lh3.googleusercontent.com/-zvAH6ql1otc/WHB5YRUzkoI/AAAAAAAAw5Y/6queZ_u7skMgFe8a8aV6ypas9V3RnnuygCCo/s144-o/161225_0419.JPG” href=”https://picasaweb.google.com/109425650485415836391/6145783680879368209#6372726930603741826″ caption=”2016 ラスコー展” type=”image” alt=”161225_0419.JPG” image_size=”4608×3456″ ]

今回の展示は複製や制作物の撮影は許可されていますが、考古学的な出土品は撮影禁止となっています。
ここからは主に出土品の石器類や土器類を展示すると共に、その作り方をVTRで説明してますので、ほぼ写真はありません。

ただゾーン入口の進化過程の写真は、クロマニヨン人がやたらイケメンだったので、記念撮影する女子が多いw
ネアンデルタール人はなんとなく猿の惑星を思い起こす。

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唯一撮影OKだったのは、入口と同じく等身大のクロマニヨン人の蝋人形の成人男女。
もはや現代人との違いを見つけるのも難しいくらいそっくり。
しかもファーつきのコートにベスト、何枚かの皮を縫い合わせたパッチワーク風の皮パンツ。
帽子にブーツにアクセサリーまで。

おっしゃれ〜〜〜〜〜! で 暖かそう。

[peg-image src=”https://lh3.googleusercontent.com/-tCRZuOKf7uA/WHB5YcUKPvI/AAAAAAAAw5w/-_4qFnMd_l4ThMtI0z9-YMhZV55-__gpgCCo/s144-o/161225_0423.JPG” href=”https://picasaweb.google.com/109425650485415836391/6145783680879368209#6372726933553823474″ caption=”2016 ラスコー展” type=”image” alt=”161225_0423.JPG” image_size=”4608×3456″ ]

その前のゾーンでわかるのですが、よくあんな石器で作ったなと感心するほど綺麗に削りあげた骨製の縫い針も存在してたんですよ。
手先もかなり器用だったようで、なんでも機械や市販品に頼ってる現代人の方が腕はなまっていそう(ーー;)

古代人などとなめてはいかん、おそるべき知力と手先の器用さと芸術的センスを持っていたようですね。

昔、明日香村(古代の飛鳥)を訪れた時は「高松塚古墳」が発掘された直後でまだ公開されてなかったから、あれもいつか見に行きたい。

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