仄暗い水の底から

Horror

原作:鈴木光司さん×監督:中田秀夫さんの「リング」コンビのホラーということで、夏だしちょっと精神的にゾクゾクするような映画を見てみようかなと。
実際には「仄暗い水の底から」という水にまつわる短編集の中の「浮遊する水」という1作品。ハリウッド版リメイクも作られている。

離婚調停中で、娘の親権を争う夫婦。
現在一緒に住んでいる母の淑美(黒木瞳)は、昔精神的な病で医者にかかっていたこともあると言う。
夫の邦夫(小日向文世)は一見穏やかそうだが、妻の古い過去を掘り返しては情緒面で揺さぶりをかけているようだ。
そんな親同士のいがみあいから時間がとられ、土砂降りの中の幼稚園で、次々と親が迎えにくる中を一人待ち続ける幼いのに陰のある郁子。

降り続く雨の中、二人で住めるマンションを探し歩く淑美であるが、収入面の不安などもありなかなか決まらないようだ。
やや情緒不安定気味な母を気遣うおさない娘の姿がいじらしい。

そんな中でかなり古い、部屋の中までジメジメするような雨漏りもしてるマンション〔団地?〕を見に行くのだが、まずエレベーターの中で不可思議な体験をする。
奇妙な住人たちや管理人、暗い部屋。
屋上に落ちていた真っ赤な子供用のバッグ。

本来なら多分本能的に住みたくないと思うようなところだが、安さと幼稚園の通いやすさから決めてしまう。
そこから過去の事件と不可思議な出来事が続いて精神的に追い詰められていくのだが。。。

リフォーム仕立てというので引っ越してきたらひどい雨漏りとか〔しかも一番上じゃなくて7階のビルの3階だで?〕、子供を一方的になじって泣くまで追い込む幼稚園とか、実際にあったらとんだクレームものだと思うが(⌒-⌒; )

しかも、雨漏りを管理人に訴えても『建物が古いから』と、取り合わないし確認にもいかないとか、もはやなんの管理もしてないし、届けられた落とし物を勝手に捨てちゃうとかもありえんひどさ。
不動産屋に言ってうちは売った後はもう知らんという態度だし。だって新入居者だよ!?
一体いくらで、どんな契約書を交わしたのか知りたい!

そもそもこのマンションって他に誰か住んでいるのだろうか?
ぶっちゃけマンション内で一人の気配もないし生活感もゼロ。最初にばあさん二人が1Fにいただけで、それも住んでるのか単に座ってただけなのかも謎。
管理人もどこに住民が入っているのかまったく理解してないんじゃないか?という感じでもうめちゃくちゃでひどすぎる。責任をなすりつけようとする不動産屋も最悪。

感想としてはこれを「ホラー」というくくりで見ると、あまり恐怖はないです。
むしろ母の愛情の深さと愛情に餓えて死んだ子供の悲哀の物語。
もう序盤から、絶対あそこにいるだろ?なんで誰も確かめないの?とやきもきするのだけれど、触れそうで結局触れないいらだたしさ。

大事な娘を守るために敢えて身を投げ出して振り切らなければならない苦しさと切なさがささる。
その後ひとり残された娘がどういう経緯で引き取られ育っていったのかは詳しくは描かれないのだが、10年後に娘は廃墟と化したかつてのマンションに足を踏み入れる。

廃墟になっている時点で事件性が明らかにされたせいだと思っていたが、状況をみると解決してない!?
結局みっちゃんも。お母さんもみつけてもらえず失踪ということになっているのだろうか(--;
なんかやりきれないね。

。。。。みっちゃんの本当の親はどこいった!ヾ(。`Д´。)ノ彡☆ブーブーッ!!

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