八つ墓村(BSプレミアム版)

Suspense/Mystery

戦国時代にある鄙びた農村で起こった落人狩り。
8人の落武者たちが財宝を携えてこの村へ逃げ込んできたが、その財宝と落人狩りの恩賞に目がくらんだ村人たちは寄ってたかって惨殺してしまった。
落ち武者は殺される間際に「七生までこの村に祟ってみせる」と呪詛の言葉を残した。

やがてその時関わった村人たちは、祟られて無残な死に様をさらした為、怨霊を鎮めるために犠牲になった落人8人を丁寧に供養し墓を建て、八つ墓明神として祀ったという。
所謂八つ墓村の由来である。

この「八つ墓村」は横溝正史シリーズの中でも映像化された回数が非常に多い。
映画やドラマ化などで過去何回もリメイクされており、金田一耕助役をはじめ登場人物や設定、動機など原作とはいろいろと異なるようだ。

昔見て「祟りじゃぁー!八つ墓村の祟りじゃぁー!ひえぇぇ  ひえぇぇ 」というセリフが焼き付いたのは、多分1977年に公開された渥美清さんが金田一耕助役、要蔵を山崎努さんがやったときのものだと思う。

八つ墓村
今から四百年前。戦国時代、山あいの或る村に流れ着いた八人の落武者たち。しかし村人たちは彼ら尼子一族に懸けられた恩賞金に目...

今回見たのは2019年にNHK BSプレミアムで放映されたもの。
金田一耕助を演じるのは、吉岡秀隆さん。
話の流れや構成や登場人物の設定は原作とちょっと異なっていると思う。

田治見家の跡取りとして寺田辰弥という若者が呼ばれて八つ墓村にやってきた。
この時点では彼がどういう縁で跡取りとなったのかは詳しく語られず、因縁は本人もよくわかっていないような設定になっていた。
しかし彼の元には村へ来るなというような内容の謎の脅迫文が送られていたのであった。。。

舞台はおなじみ田舎の大地主の相続を巡る連続殺人事件で、初っ端からどんどん人が死んでいく。
原因は薬や食事に仕込まれた毒殺であきらかに他殺。さあ事件です!!

破られて半分しかない歌の言葉がかかれた地図、ある基準で選ばれた人の名前が並列され、死んだ方が消されたメモ、広く複雑に入り組んだ鍾乳洞などミステリーな雰囲気も盛り上がっていきます。
(いかにも怪しい行動の人はいますが。。。)

そして辰弥の立ち位置は徐々に見えてきます。
多治見家の先代であった要蔵はかなり身勝手なおとこで、妻子があったにも関わらず、見初めた辰弥の母鶴子を拉致監禁、強姦して無理やり従わせ子を産ませた。
しかし、元々鶴子には想い人が他にあり、できた子供は要蔵の子ではないという噂が流れ、疑心暗鬼になった要蔵から受ける暴力に危険を感じ、幼い辰弥を連れて失踪した。

後日、要蔵は突然狂いだし、頭に懐中電灯、肩に弾薬の束、片手に銃、片手に刀という異様ないでたちで村人を惨殺して回った。
ここの映像が八つ墓村のまさにハイライトとでも言うべき、もっとも有名な場面ですね。

ん、なんかうろ覚えのスタイルとちょっと違う違和感が。
あ、白装束に赤い女物の襦袢だからかな?

映画ではなくドラマ化のせいだろうか、何となく全体的に映画とは違うわざとらしさというか不自然さが垣間見える。
美也子はお色気ばしばしで妖艶さを醸し出していますが、化粧はちとやりすぎだろう(笑)上下バシバシのマスカラがアップで見ると不自然だ。

あとね、、、、何人かの俳優さん達の演技が、どこかまだ入り切ってないというか、演技のための演技をしてるような落ち着かない気持ち悪い感じがして、物語の世界に没頭できなかった。

半面、吉岡さんの金田一は石坂さんとは違うけれど、結構しっくりきてた。はまり役ですな。

ミステリー要素より恋愛的な色が強く、あまり怖さはなかったです。

スーパープレミアム「八つ墓村」|NHKドラマ
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