追憶の森

渡辺謙さんメインキャストで、富士山麓の青木ヶ原樹海を舞台とした作品だというので、ちょっと前から興味をもっていた。
ナオミ・ワッツが妻役として花を添えるも、登場人物はマシュー・マコノヒーと渡辺謙のほぼ二人のみという非常にシンプルな構成。

青木ヶ原樹海といえば、子供の頃は確かに自殺の名所として、「踏み込んだら死ぬまで彷徨い続けるらしいよ〜〜」「あちこちに首吊り屍体があるんだって」と都市伝説的に半ば興味本位の噂が伝わっていた。
しかし実際には遊歩道も整備されて、近年ではだいぶ少なくなったらしいという。

本作はぶっちゃけていうと「外国の人が思い描いてる日本という国の樹海」という感じが強くした。

すなわち、上記のような都市伝説に加え、日本古来の「死者の魂はお山にいく」という信仰、たくましくも可憐に岩に咲く花、囚われる深い森。。。。
すべてが「魔法のような東洋の神秘」の世界と感じられるのだろう。
冷静に見てるとなんか腑に落ちない「?」ということがちょろちょろ出てくるので、いまいち気分が乗り切れなかった。
この感覚は、「HACHI 約束の犬」を見た時に近い。

ただ、木漏れ日が差し込む森の中の風景は非常に美しかった。是非森林浴に行ってみたくなった(笑)
河口湖、山中湖、忍野八海などは子供時代から何度か訪れていたが、青木ヶ原は踏み込んだことがなかったんだよな。あれだけ散策路が整備されているなら気持ち良い散歩道になりそうだ。

また、夫婦の絆を描くという意味では、ストーリーも良く出来ていたと思う。
最初の方は、「なんでこんな旦那とずっと一緒にいるんだ? さっさと違う人と人生やり直した方が良いんじゃない?」と思っていたものだが。

何気ないさまざまなキーワードが伏線となって、思いがけないラストにつながっていきます。
日本人ならまず違和感を抱いたあのワードも(^^;)

よく日本人は宗教を持たないなどと言われますが、古来土着的なアニミズム的な信仰や死生観はあった。
民俗学とか興味がある人じゃないとピンとこないとは思いますが(笑)
今の日本人が失いつつあるものに、海外の人が関心を持ったというおもしろさは感じます。

ミステリーに分類されているようなんだけど、話の流れ的には謎や推理や超常現象といったものが主体ではなく、自然との戦い、人と人との関わり、ある男の人生の回想と後悔といった内容なので、このサイトではヒューマンドラマ系に分類しました。

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