巨人ゴーレム

1936年製作のモノクロ無声映画です。映画というよりも活動写真と言った方がいいのかも。

後年の「フランケン・シュタイン」誕生に大きな影響を与えたというオールドムービーの名作。(迷作?)
と、いうか日本人ならそれよりも一目見て「大魔神」はこれが原型か!と思うでしょう。

Der Golem (soundtrack by mora-tau)

完全サイレンス映画のため、セリフというのは基本的に存在しません。
優雅なオーケストラのBGMをバックに、状況や感情などをすべて演技で表現します。ある意味現代より演技力が必要?

ところどころ説明文的な字幕がはさみこまれますが、それ以外は無声でもだいたい流れはわかる。

画面もコントラストが強く、ライトのハレーションで白飛びしたり、暗くてわかりにくかったりのところもあるので、演技は全体的に大げさ。どちらかというと演劇やミュージカルを見ている感じがします。

CGやら特殊メイクやらが発達していない時代ですからね~。セットや小道具等も、ものすごくアナログで手作り感に溢れています。

撮影も、多分手作りのフィルターを、カメラのレンズに直接貼付けたのではなかろうかという感じ。

現代の映画と比べたら、それは非常に簡素で雑にも見える造りなんですが、エド・ウッドの作品ほどの陳腐さにならないのは、きっと話の筋は通っているからなんでしょう。
内容的には、これはファンタジーになるのかな??

キリスト教徒とユダヤ人との対立を浮き彫りにしているようなのですが、ある種むちゃくちゃないいがかりの迫害とも言える。かなりの偏見に基づいているようなので、今出したらNGになりそうな。。。

ゴーレムは、まぁ人工物に命を吹き込んだものなのですが、それにしてもあまりにも作り方が雑なのと(^^;)
完成した瞬間の顔を見て、思わず笑ってしまいました。
えー。。。。。。巨人。。。ですか?

形を完成しても、命を吹き込まなくてはならないわけだが、それは凄い秘密のように見えて。。。
意外とあっさり謎を解いたようだ。か、、考えるまでもなかったのかな??

目覚めたゴーレムは周囲の人が驚くような恐怖はまったくなく、むしろカワイイ。
金太郎さんのお手伝い~~♪ できるかな?はじめてのおつかい~♪

しかし、ただのモンスター作成映画だけではなかった!そこには禁じられた愛の物語等も巧みに織り込まれ。。。
禁じ。。。。って、ちょ、ちょっと、いきなり何しますねん! 会った途端それはあかんやろ(笑)

まあ、これも伏線にはなって、話は終盤へと怒濤のように向かうわけですが。。。
ちゃちいと言ってしまえばそれまでなんでしょうが、映画好きな人はきっとこれ、なかなか楽しく見れると思いますよ。ああ、映画の原点がここにあるな~~っと(^0^)

最後にちょこっと「あ」と思う場面はあります。多分この映画で一番有名な場面でしょう。
心もなく、粗暴で機械的だったゴーレムに心が宿ったと感じる表情。最後に何を思ったんでしょうね。

個人的にはここのシーンで終わりにしちゃっても良かったような気がします。
ちなみに「フランケン・シュタイン」も同時に購入したので、今度見てみたいと思います。(猿の惑星の続きもみなきゃね。。)

巨人ゴーレム 新訳版 [DVD]

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