上野国立科学博物館/恐竜博2016-2

03 関東国内東京都

上野の科学博物館で行われている「恐竜博2016」の続きです。

つぎのキーワードは「赤ちゃん」
子供の方が骨が華奢で薄くもろいから、なかなか化石として残らないんだって。

まずはカスモサウルス。白亜紀後期の北米大陸付近に生息していた角竜。
ここまで完全につながった状態で見つかるのは極めて珍しいらしい。しかも最小サイズで1歳にも満たないのではないかという。

全体像の方がレプリカで実際の頭部はその下にあるこちら。一見歯がちょっと人間っぽいのだけど、実は「デンタルバッテリー」と呼ばれる2段3段目の歯がこの下に埋まってるはず。

これは同じくケラトプス類の顎だけれど、この部分だけで細かい分類はできないもの。
歯の形状がさきほど見たティラノやスピノとはだいぶ違って木の葉のような形。植物をすりつぶして食べるのに適しているそうな。

成長した大人のカスモサウルス。フリルや鼻先の突起がだいぶ発達してくる。

見ての通りトリケラトプスと同じケラトプス科で、フリルのある角竜である。
特にカスモサウルスのフリルの骨格は、まるでハートのような形に両側開いた穴が特徴的。

お次はパラサウロロフスの赤ちゃん。子供に説明しようとしてる親御さんがかみまくって言えなくて吹き出しそうになったw。
こちらも最小サイズで1歳未満である可能性が高いようだ。

なんだか鳥っぽい頭。

子供だと未発達でよくわからないけど、成長するとあの特徴的な頭の突起がどんどん伸びてくるようだ。

こんなに立派になります!
「鶏冠」と呼ばれてるので、鶏のトサカと同じようなものなのだろうか。
しかしここの骨、中が空洞で鼻とつながってるそうな。つまり、鼻から勢い良く吸い込むと中で反響して音がでる!?

同じハドロサウルスの仲間でエドモントサウルスの下あご。
やはり木の葉形の歯が並ぶが、それが何段にも重なっていて「デンタルバッテリー」の構造がはっきりわかる。
繰り出し鉛筆のごとく、カッターの刃のごとく、すり減った古い歯が押し出されて抜け落ち、下からぬっと新しい歯がでてくる仕組みらしい。すごいね!便利だね!

次もハドロサウルスの仲間でチンタオサウルス。

このコミカルなチョンマゲ風頭も一度見たら忘れられないw
まあ、本当はこういう生え方ではなく、サウロロフスみたく後方に伸びていたことがわかったのだけれども、福島でずっとこの形で展示されていたので愛着のある姿をわざと残したそうな。
ハドロサウルス科は通称「カモノハシ竜」ともいうが、まさにその通りだと思わせる平べったい口。鴨などよりは横幅も広くて分厚い。

このチンタオサウルスは元々福島県広野町で展示されていたが、3.11の震災で破損してしまった。
この修復に必要な費用はクラウドファンディングで募って無事お披露目できる形になったという暖かい話がある。

会場出て最後の通路に驚くべきやつが居た!その名もクリンダドロメウス。
キーワードは「恒温」。

2014年にシベリアで発見された、ジュラ紀に属する小型恐竜。ニューフェイスです。
恐竜。。?想像図の絵の方をみると、まるで小型の古いサルの仲間のようにも見える。

うろこがあって、羽毛が生えてるだとぅ~~~?
復元模型をみると、羽毛というよりは毛皮。尻部分はヤマアラシのようで尻尾がアルマジロ??顔と脚は鳥のようななんとも奇妙な生物だ。

化石の方にも鱗がはっきりと残っています。

見た目の特徴は鳥っぽいものを備えてるんだけど、鳥類に進化したのは竜盤類のなかの獣脚類であると言われている。今まで羽毛=獣脚類という認識もあった。
混同しそうだが鳥盤類ではない。剣竜、角竜、よろい竜など鳥と似ても似つかない草食のがっちり系が鳥盤類だったりする。

けど、こいつは骨格的に鳥盤類なのだ!!羽毛があったということはある程度体温調整ができたのではないかということに繋がる。恐竜=爬虫類系=変温動物という子供のころの認識がどんどん崩れていく。
なんかやたら気になっちゃって結構長い間うろうろしてました。

そのお隣は、パラサウロロフスの声の再現コーナー。最後のキーワード「鳴き声」です。
化石をCTスキャンして、内部構造の太さや長さなど確認したものを3D模型化して、空気を送り込んだ場合の音をとったということだったと思う。
「ブゥォオ~~~ン プバオォォ~~~ン」みたいな感じだったと(--;)

出口前には大きなスクリーンで長めの映像があります。
「もしも現代にスピノサウルスが現れたら?」ということで、3DCGとの組み合わせで水上バスとの大きさの比較や、水族館の大水槽を泳ぐスピノサウルスなどがみられます(笑)

恐竜展特設みやげものコーナーの前には「化石のクリーニングコーナー」があり、技術者が実際に拡大鏡を使いながら化石から骨を削り出していく様子がみられます(撮影禁止)
何を掘り出しているところか、どういう形が出てくるのかまだよくわからない段階だったので、わくわくしながらじーーーっと長い間周囲に誰もいなくなっても張り付いていたので、警備員さんが時折不審な目を(ーー;)

ちょっと興味がある人なら、公式カタログは買いです!
会場説明だけでは掴めなかったより深い展示物の紹介や、発見秘話なども詰まっていて読み応えがあります。
あとは甥っ子が恐竜好きなので遊びに来たとき用に子供向け本もいくつか購入。

当然やったガチャポンは、巷でやたら出る確率が高いという「イー・チー」でした。まぁいいけどさ。。

出口近くにある「シアター36○」は必ず見て帰ります。4月は宇宙と人類の起源だったけど、来月はまた恐竜やるから恐竜博とともに見ると良いんじゃないかと。
余裕があれば、地球館B1,B2,日本館3Fも恐竜コーナーなので是非♪

あと、科学博物館に来たときいつもお楽しみにしてるのがリアルタイプの模型(ミュージアムショップにて)。
出来の良かったスピノサウルスとちょっとセールになってたトリケラトプスをお持ち帰り。

まあたいしたサイズでもないし。。と思ったら、石膏製?の割れ物のため、厳重な梱包で箱入りだったので、2個で1mくらいの巨大な荷物にwww
しかも本の分もあって重くて途中で紙袋の持ち手が千切れた。(--;)
本当は動物園と西洋美術館もまわりたかったが、このお荷物のせいでいろいろと計画が崩れ他所に寄ることができませんでした。

よく考えよう、みやげもの買うタイミング!!

今回のメインはやはりスピノサウルスなんだろな〜〜。

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