青春18切符で道北の旅-6:礼文より利尻島へ

01 北海道国内道北

<6日目>9/8(火)
礼文島フェリーターミナル(香深)から利尻島(鴛泊)へ

12便     香深港[09:55]〜鴛泊港[10:35]

利尻島1泊 ユースホステル 1泊3960円


さて、多いに歌い踊り、騒いだ一夜もあけて、名残惜しくも桃岩荘を去る時がやってきた。
使い方わからなくて空まわししてしまった、懐かしの2層式洗濯機よまたいつか。
ぼっとん式便所の、ペットボトルの手動洗浄マシーンよまたいつか。

桃岩時間6:30(つまり7:00か)にガンガンの演歌と朝からスーパーハイテンションの館内放送で目を覚ます。館内にも外にも拡声器のようなスピーカーが設置してあって、付近にまったく民家がないもんだから、すごい音量!ありゃ寝た子も起きるわな(笑)

夜明けの猫岩

夜明けの桃岩

この桃岩荘にはまた昔からの伝統があり、来る時は港まで迎えに行くものの、帰りは港まで徒歩で帰る習わしになっている。

手抜きじゃなくて、少しでも礼文の美しい自然に触れてもらいたいという配慮からで、もちろん荷物は港まで別に持って行ってくれるし、天候が悪い時や体調が思わしくないとき、単に歩きたくないときなども車で送ってくれる選択もある。
せっかく天気もよくなったことだから歩きませう!

朝ご飯をしっかり食べたら、1便と次の便のフェリーの人、合同でみんなそろって出発です。玄関先ではまた、宿泊者も参加で盛大なお見送りがあります。

宿の前の坂は通称「見返りの坂」と呼ばれており、去って行く人たちが何度もなんども名残惜しく振り返るのでこう呼ばれる。

ってか、はるか遠くにいっても、ずーっとこの歌って踊ってのお見送りやってるんだから、気になってふりかえっちゃうじゃんねえ(笑)

ここまで来ても、まだやってます(ーー;)声がまだまだ届くのよね。

あるポイントまで来るとピタっと音がやみ、一斉に声を揃えて呼びかけてきます。

「いってらっしゃ〜〜〜〜い!」
「いってき〜〜〜〜す!」
「まぁ〜〜〜たこ〜〜〜いよ〜〜〜ぉ!」
「まぁ〜〜〜たくぅ〜〜〜るよ〜〜〜〜〜ぅ」

これが双方繰り返されます。そしてまた歌って踊ってお見送り。去る方がやめない限り、えんえんとやってるので、2回くらいが暗黙の了解みたい(笑)

港までのコースは桃岩展望台へと続くトレッキングコースの途中を通っていきます。朝から健康的だぁ〜〜。なんだか遠足みたい(^^)

港までほぼ1時間のコース。途中はだいたいまとまって、互いにおしゃべりしながら歩いたり、花を愛でながら進んだりする。桃岩トンネルからはひたすら下り坂なので辛くはない。
港到着。

向かいの利尻富士に光のシャワーも降り注ぎ、今日はいい天気になりそうだ。
港へは、すでに荷物を積んで先回りしてたブルーサンダー号とお見送りにかけつけた人々の姿。

昨日一緒の便でついたご夫婦と仲良しになっていたので、彼らもお見送りにもかけつけてくれました(^^)。
お見送りの時の様子を写真にとって、後で送るね!と行ってくれたので、互いに連絡先交換などして別れを惜しみ。。。

稚内へ渡る人の船が先に出航なので、私もお見送り組に初参加。
踊りが全然わからないので後方で声だけかけようと思ったら、前へと押し出される。
まじわかんないっすよ!
出航者が船に乗り込んだら「例のあれ」がはじまる。

どんぐりころころ〜〜どんぐりこ〜〜〜〜♪ 前の人の見よう見まねでとりあえずがんばってみる。(笑)

やがて船が岸壁を離れると大きく手を振って「いってらっしゃ〜〜〜〜い!」が始まる。
どんどん遠ざかる船からも返ってくる。

これを、もう声が届いてるのか定かではない、完全に湾からでてしまうまでずーっと繰り返すので、途中でのどが枯れてしまう。

そして、次に入って来た船が私の旅立つ船だ!今度は見送られる側となる。

えー、さきほど稚内へ向かった船の同乗者は結構な数がいたのだけど、礼文から利尻へ向かうのは私ともうひとりだけ(^^;)それでもさっきに負けないパワーで答えねばならぬ!

ほんとは乗り込んだ時にすでに岸壁沿いの空間は人で埋め尽くされてたのだけど「あの人たちのお友達よね?」とわざわざ場所を空けてくれました。
その思いにも答えて、元気に船の看板で一緒に歌い踊る(^^;)

出航直前に、この共に過ごした間のことをY.H代表で話しかけてきてくれるんだけど、これがまたなかなか感動もので、うっかり涙がにじんできてしまう。

「いいってぇ〜きまあぁ〜〜〜〜〜〜〜っす!」ゲホゴホガホゲホっ

「まあぁぁ〜〜た くうぅぅ〜〜〜る よぉぉぉ〜〜〜〜〜う!」ガホゲホグホガホっ

もうね、腹から声だそうとしても、いったんのど痛めちゃうとのどを通るときにひっかかってむせるのよね(^^;)

最後まで笑顔で見送ってくれた友よ。またいつか。。。あなたがたもまた良い旅が続けられますように!

実は一緒に出航になったもう一人の方は、この時はじめて話したのだけれど桃岩マジックですっかり前からの知り合いのように。

まあ、ひとり旅でここでもユース使うような人は、やはり利尻へ行ってもユースを利用するもので、次の宿泊先も一緒でした(笑)

利尻島の鴛泊港に到着。

宿へついてからはまあ別行動で、私は自転車で利尻島1週ポタリングへとでかけたのだけど、その話はかなりまた長いので。

自転車ブログの方に「青春18切符で道北の旅-番外編:利尻島を走れ!」としてアップしてあります。

こちらが本日のお宿「利尻グリーンヒルユースホステル」。
年配のご婦人が管理しており、「うちはあちらと正反対に静けさが売りですから」と。
つまり桃岩荘はこちらの島でも有名なわけなんだけど(^^;)

電話の感じや、しゃべる様子がややぶっきらぼうで最初怖かったけれど、根は優しく面倒見のいい方でした。
ここはすぐ後ろにその名もズバリ「夕日ケ丘展望台」という突き出た高台があって、日没が眺められるようになっています。

馬の背みたいだね。
で、自転車散歩から帰ってきて一休みしたらまもなく日没という時刻。「もうそろそろでかけた方がいいよ〜〜」とおばちゃんに促され、先に宿に戻っていた桃岩荘から一緒に旅立った友と一緒に夕日を見に行く。

だんだん日が落ちてくると気温も一気に下がって長袖重ね着でも肌寒い。
しかし今日も雲が厚いねー。こりゃ夕日が見られるか心配だ。
案の定、太陽は雲のかげに隠れてしまいました。でも、かろうじて地平線にオレンジの光が。

さて、いったん宿に戻ってと。ここは元々夕食は提供してないので自分で近くに食べに行くことにはなっていたのだが、どうも自転車パンクの件をかわいそうに思っていたらしく、
「温泉行きたい?行くなら車で送っていってあげるよ。それで温泉終わったらそのまま送ってあげるから街で食べて来て、食べ終わったら迎えに行ってあげるから」と言ってくれた。

温泉とは、さきほど自転車散歩の時に最初に「足湯」で立ち寄った「利尻富士温泉」だ。
ありがたや(ー人ー)。昨日とはまた違う雰囲気だけどとても人情を感じました。

桃岩の友もそれに乗るというので、そのまま一緒に温泉に行って、新しくオープンしたという焼き鳥屋に一緒に乗り込む。

やっぱりこういう気侭なひとり旅をする人間ってどこか似てるんだよね。ぶっちゃけ社会の集団生活になじみきれないアウトローというか(爆)
おかげですっかりくつろいで、飲んで食べて、、、遅くなっておばちゃまごめんなさい(ーー;)

(つづく)

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